天文はかせ幕下

低緯度オーロラ?

太陽のフレアが話題になってますが,

今日は天気が良いですし,ひょっとするとの可能性でオーロラが見えるかどうか,夕方に観測に行ってみようと思います。近くの,北の空が暗い場所を探し中です。

結果のご報告

いつものことではありますが,「急遽」遠征を計画して夕方に出発しました。それでもついてきてくれたのは,新入部員のコン君,ハタナカくん,ヒヨリくん。彼らは見込みがあります。

低緯度オーロラの観測のためには,北側の空が開けていて且つ十分に暗いことが必要です。宮城県内にはそういうところはあまり無く,結局昨夜は岩手県の衣川国見平スキー場というところまで行ってきました。

高速を飛ばして2時間ちょっと。現地に到着して,北側を撮影してみました。中心に北極星があることから分かる通り,真北の方向がうっすら赤く見えます。

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撮影データ:
場所:岩手県奥州市 衣川国見平スキー場(標高586m)
時刻:2017/9/8 18:59
カメラ:EOS60Da
レンズ:Sigma 15mmF2.8 EX DG FISHEYE
フィルター:なし
ホワイトバランス:太陽光
ISO:800,6秒露光
明るさとコントラストのみ調整

顧問「なんか赤いね」
一年生「うーん,確かに赤いような・・。」
顧問「これはオーロラだね」
一年生「え? はあ,そうでしょうか?」
顧問「我々はオーロラの撮影に成功しました!」
一年生「夕焼けだと思うんですけど」
顧問「その懐疑的精神は立派ですね。では,薄明が消えるまでちょっと待ってみよう。おにぎりなど食べながら」

下は,同じ条件で撮影した1時間後の写真です。

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時刻:2017/9/8 19:53

顧問「やっぱり赤いね」
一年生「赤く見えますね・・。」
顧問「これはオーロラだね」
一年生「・・・」
顧問「我々はオーロラの撮影に成功しました!」
一年生「町あかりだと思うんですけど」

 

というわけでこの後,赤いフィルターを使ってみたりといろいろやってみましたが,はっきりした姿は映っていませんでした。タイムラプスを作ってみても,上の赤色はただぼんやり光っているだけで,オーロラのように揺らめく姿は認められませんでした。

北海道でもいろいろな方が撮影に挑戦されていて,だれも成功していないところを見ると,日本での観測は残念ながら無理だったのかもしれません。

 

 

 

我々は何部?夏合宿報告!

みなさんこんにちは!すずりょうです.やっと青空が広がり,せみの鳴き声が聞こえてきたかと思ったら,もう9月ですね.夏とはいったい...

さて,先週の夏合宿ですが,永弘先生による報告もありますので,自分が撮影した写真とともに,合宿の感想をつづっていきましょう!

 

結果から言いますと,この合宿で栗駒山に三回登りました.二日で三回,なかなかのペースですね.いわかがみ平は大変濃霧で,星どころか景色もなにも見えない状況でしたが,高いところへ登ればもしかしたら...とわずかな期待を力に,登山を開始しました.

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登山中の写真です.あたりはご覧のとおりの霧もよう.黙々と登り続けます...

 

すると...

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なんと!青空が見えるではありませんか!

この先にはもっときれいな景色があるかも!と,一行は足を前へと進めます.そして,登山開始から70分少々歩いてようやくたどり着いたのが...

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標高1626mの頂には,きれいな青空と白い雲が広がっていました.久々にあたたかい日差しを浴び,気持ちの良い風が吹き,清々しい気分になりました!登山隊全員で,山頂にて集合写真をパシャリ!

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小休憩をしてから,下山してみると,いわかがみ平も霧が晴れ,雲海が見えるほどに!そんな登山を終え,ふと我に返ってこう思う.「あれ,おれたちって,何部だっけ?」と.

 

 

その日の夜,ハイルザーム栗駒はまた,霧につつまれております.しかし,昼みたいに上に行けば晴れてるかも!と期待しつつハイエースに乗り込みます.ぐねぐね道を走っていると...

「みて!ほし!ほしが見えるよ!」

雲の晴れ間から星が瞬いているではないか!それに一番興奮していたのは,隣で運転している顧問でしたね!

 

いわかがみ平に着きますと,山に登りたいとうずうずしていた阿部さんが,「よし,登るぞ!」と気合をいれていたので,「お供します!」と部長や中村とともに登山隊を組み,真夜中の登山を決行しました.やはり昼とは雰囲気が違う...あたりは暗闇で,懐中電灯の明かりだけが頼りです.そんな中,ふと空を見上げるとなんと!きれいな星空が!!山頂はどうなのか!と速度を上げて歩き続けます.

 

ひたすら歩き続け,山頂に着くと,晴れたり霧がかかったりと不安定な空模様.霧の合間を狙って写真をとりますが...

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うーん...やはり素人には難しい...そんな自分を横目に,阿部さんは写真を撮り続けています.しかしここは山頂,真夜中はなかなかの寒さです:;(∩´﹏`∩);:下山しよう.

 

下山中,三日間で一番の星空を眺めました.一面に星空が広がり,「そうだ,天文部だ」と思い出す我々でありました.途中でも星空の写真を撮影していた阿部さんの作品に期待して,夏合宿報告は終わりにしましょう.それではまた.

 

2017夏合宿 no2

そのあと,一旦宿に戻って晩餐に温泉。昼間の登山の疲れを癒やしつつ日没を待ちました。霧の中,イワカガミ平らへ向けてハイエースを走らせました。

雲の隙間から,星々が見え隠れしています。部員全員で限られた三脚やレンズを奪い合いながら,早速撮影に入りました。撮影できたお写真を紹介してまいります:

写真1:はくちょう座付近の天の川(メモ:カメラCanon EOS60Da, レンズEFS10-22mm F3.5-4.5 USM, 露光180s,ISO1600,Digital Photo Professionalで,明るさとトーンカーブ補正)

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写真2:おうし座からカシオペア座付近(おのでら撮影)

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写真3:はくちょう座サドル星付近(メモ:カメラCanon EOS60Da, APOSonner 135mm F2->F2.5, 露光90秒x29枚,ISO1600,DSSでスタック,GIMPでカラーバランスの調整)

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またもや山登り

体力に自信のある部員たちは,また栗駒山頂を目指していきました。その顛末は,阿部あるいはスズリョウから報告される予定です。

 

 

 

2017夏合宿 no1

はじめに

このブログを開始してから,早いもので丸5年がたとうとしています。今年度も夏合宿をしてきましたので,ご報告いたします。5回目を記念して,今までの合宿報告も虫干ししておきましょう:

2016夏の合宿報告

夏合宿2015報告

夏合宿の報告 2014

2013年合宿@蔵王

 合宿にとってもっとも重要なのは,天気です。晴れなければ,単なる温泉旅行とかキャンプになってしまいます(去年のように)。この夏,8月20日の時点で,仙台市は連続降雨30日を記録していました。われわれ部員は絶望しきって,体中カビだらけでした。

しかし,今年の合宿場所は,2015年につづいて「くりこま高原いわかがみ平」!!
標高1100mなら雲を突き抜けるはず。いくぜい!

そしてあっという間に現地到着しました。濃霧です。望遠鏡を出すことすらできません。

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煙る駐車場にぽつねんと我々のハイエース・・・。

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山岳部と化した天文部,山ガールと化す部長

ワンダーフォーゲル部の部員,阿部と中村は考えた。

阿部・中村栗駒山頂だったら雲の上にでるんじゃね?」
他部員「そ,そうかもね。」

と悪天候を予想していた事前の相談があって,部員の有志は登山の準備も整えていました。いわかがみ平から山頂への道のりは,徒歩90分。登山道はキレイに整備されていて,ちょっとしたハイキングコースのようです。まずは下見がてらに登ってみよう!

登山道にて。

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途中,お花の写真をとってみたり:

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山頂近くまでやってきました。

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少し霧が晴れてきましたが,まだ雲ははるかに頭上です。

阿部・中村「稜線の向こう側は,晴れている可能性があるよ」
他部員「そ,そうだね。でも顧問のながひろ*1の顔色が,ちょっとチアノーゼっぽいよね。」

ということで,ここで無念の下山。途中,部長ざわなかは大きなカタツムリを発見してやたらとテンションを上げていました。すっかり登山の魅力に取りつかれたようです。

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そして宿にて 

今回のお宿は,「ハイルザーム栗駒」。お食事と温泉を堪能しましたよ。

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日没後,みんなで再びイワカガミ平らへ登りましたが,相変わらずの濃霧で写真も撮らずに退散しました。(一日目報告おわり)

翌日になって 

昨晩,多くの部員は夜更かししてカードゲームなどに興じていたようでした。

朝飯を食べて,仮眠。昼飯を食べて,温泉。

そのあと,みつたびイワカガミ平に登りました。うねうね道をハイエースで走ります。到着しますと・・・わーーい,濃霧だー♡。

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ワンダーフォーゲル部の阿部,中村と,山ガールのざわ中,あと何人かの有志たちは

栗駒山頂だったら雲の上にでるんじゃね?」

とまたヨマイゴトを言って,登山道へ向かって昇天していきました。顧問のながひろ達は,チアノーゼになってしまうので,駐車場でお留守番しています。すると・・・

なんか晴れてきました。(つづく)

*1:40歳

ひたすらカウント中

天気が悪い日々が続いていますので,流星電波観測のエコーをひたすらカウントしています。これはナカナカに辛い作業で30分もつづけていると厭世感が湧き起こってきます。

電波観測は,いろいろな高校や大学の天文部で実施されてきたようですが,おそらくこのカウントで多くの学生達が挫折していったのでしょう。しかし我々はやりますよ!

みんなでカウントしよう(お知らせ)

部員の皆さんにお知らせ:

電波観測を7月から継続していますが、流星エコーをカウントするためにHROViewの準備を整えました。みなさん、一日3分くらいで良いので、カウント作業に協力してください。細かい説明は顧問が致します。よろしくお願いしまする。