天文はかせ幕下

久しぶりの観測

初めに 

冬の前半は暖冬で、何となく雲が広がる日が多かった。そのあとは強い寒気がやってきて、薄い雪雲が広がる日が多かった。年度末は忙しいなーなんてつぶやきながらぼんやりしていたら、もう二月。冬だというのに、太平洋側に居るというのになんにもしていないではないですか。

そしてグチ 

というのも、顧問としてはモチベーションが下がる原因がありました。それは昨夏に栗駒山での合宿で、レリーズを忘れたために60秒X10枚という安易な条件で撮影したアンドロメダがすごい写りだったためです。名取市みたいな光害地で撮影するのが少しバカらしくなってしまいました。Deep sky stackerでの画像処理は、フラット補正でノイズが強く入るのが悩みだったのですが、空が暗ければ周辺減光も気にならないのですね。それで次回の観測は、遠征にしようかな、でもNJP赤道儀を運ぶのは大変だなー、すこしサイズの小さい赤道儀が欲しいなーと、思っていたらもう二月になってしまった。。

そして久しぶりの観測

建国記念日の夜、列島は高気圧に覆われ、月も細い。残念ながら学生達は試験期間中でしたが、全国の天文ファンが観測をしていたことでしょう。わたくしも久しぶりに観測をし、M51、M104、木星を撮影しました。まずはM51から公開いたしまふ。

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 2/11/2016 M51子持ち銀河(中心付近トリミング)
撮影地:宮城県名取市
カメラ:Canon EOS Kiss X5,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
露出時間:180sec x 12枚,ISO:1600

撮影場所は学内の屋上で、巨大なエアコンの室外機がたくさん置いてあります。実験室のエアコンとも繋がっているそれらは、夜中も稼働していて、わずかに床が震えます。16枚撮影したM51のうち、4枚は振動の影響が大きすぎて使えませんでした。今回使用した写真の星像も、室外機の振動のせいで円形ではないのですが、スタックすると平均化されて上の写真のように丸くなります。ということは、振動がなければ星はもっと小さく、星雲ももっとシャープになるはずです。今度撮影するときは、エアコンからもっと離れてみます。まだまだ工夫のよちがありそうです。