天文はかせ幕下

体にムチ打ってはやま湖

天体観測のためには、雲がなく、風がなく、月がない、必要があってこれを「三無い」と呼ぶのかどうか。GPV予報やWindytyなどを見て良い条件の日に巡り合うと、「これが今月最後のチャンス、いや人生最後のチャンスかも」などと大げさに思い込んでしまうわけです。今月2日のよるもそんな感じで、唐突に昼に出発を決め、最年長部員のアベと二人でははやま湖に行ってきました。

私は1年前に失敗したM63を、アベはアンタレス付近の撮影に挑みました。M63はそこそこ写ったかなという感じです。

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2017年5月2日 24:03-25:51 M63 ひまわり銀河
canonEOS60Da センサー温度約17℃
タカハシMT-200 with MPCC Mk3 koma corrector, on NJP赤道儀 ノータッチガイド 
ISO3200 240sec x 12、
CCDStack2で加算平均、GIMPトーンカーブ、カラーバランス調整、Digital photo Professionalでノイズ処理

 覚書つべこべ

NJPのノータッチガイドの性質が段々と分かってきました。現在、1200mmで4分露光を標準としていますが、そのばあい3の倍数枚目の像が周期的に流れて写ります。おそらく赤経のギアの何処かに精度の良くない歯があるのではと思います。これは仕方がないので、そういうものだと割り切って撮影をしていくしかなさそうです。

また、長時間ガイドをしていると段々と追尾精度が悪くなるのですが、その理由もわかってきました。どうやら赤経ウォームギアの固定に問題が有るようです。追尾をしている間にだんだんとウォームギアがズレて、かみ合わせの圧力が強くなっていくようで、ひどくなるとモーターが脱調してしまいます。ウォームギアのかみ合わせは、2つのネジで固定されていて、分解しなくても調整できるようになっています。その調整で解決できるのかどうか、調査中。