天文はかせ幕下

真冬の遠征

すずりょうの報告にもありました通り、12月の定期遠征に行ってきました。今回のメンバーは彼にくわえて、アベ、ナカムラ、田中と顧問の5人でした。

今回はアベが参加しておるために、GPVの予報がどんどん悪化して、直前予報ではやま湖には雲が広がる可能性がありました。それを避けるためには、南へ移動しなければなりません。はやま湖の南側は、浜通り中通りを隔てる阿武隈高地がひろがっていて、とっても暗いところです。しかしまともに観測できる場所がほとんどありません。今回は覚悟を決めて常磐富岡まで南下し、ICから車で西へ15分ほどにある、ちいさな集会所の駐車場を撮影地にしました。

到着してみると、視界は狭いながらもそらは漆黒でした。北方向も暗いので、春に北斗七星周辺の銀河を撮影するのにも良さそうです。今回はぎょしゃ座に狙いを定めました。 gyosha _dssps2

2017/12/20  ぎょしゃ座付近
カメラ:Canon EOS60Da
レンズ:SigmaMacro, 70mm EX DG(->F4)
露光:ISO3200 180sec x 15
SkyMemoRノータッチガイド

画像処理:
DSSでフラット・ダーク・スタック処理。PhotoShopで強調&ノイズ処理

ぎょしゃ座の付近は、「まが玉星雲」と呼ばれる赤い星雲もさることながら、ふたつの小さな散開星団M36とM37がお気に入りです。今回使ったレンズは、研究室で接写撮影に使っている「カミソリマクロ」とよばれるシグマのマクロレンズです。たしかにすごくシャープでピント合わせがかなり難しいです。バーティノフマスクをつかっても合焦位置がよくかわらないので、液晶画面にうつる限界の微光星をつかって合わせるのが良さそうです。このあと、「一晩一対象」の原則を破って、バラ星雲周辺を撮影しましたが失敗でした。ぎょしゃ座をさらに撮影し続ければよかったなー

 

(追記)写真に写っている星雲・星団に名前をいれてみました:

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