天文はかせ幕下

2018年の撮り納めはバラ星雲

年末には寒波が訪れて、東北地方も随分と冷え込みました。そんな時期に「星の撮影に行ってまいります」なんて言うと、妻にも「は?まじすか?」みたいな顔をされます。でも冬の撮影が寒いなんてことは初めからわかりきったことです。

12月30日の夕刻。空は綺麗に晴れ渡って空気も冷え切っていました。出掛けぎわを近所のHさんに見られてしまって。撮影に行くことを告げると、やっぱり「まじすか?大丈夫ですか?」といった反応でした。

バラ星雲のモザイク撮影

以前の夏合宿で、アンドロメダ銀河を800mmのε200で4枚のモザイク撮影をしたのが(M31 | Flickr)非常に良い結果になっていたので、冬にはバラ星雲を同じ方法で撮影したいなと考えていました。しかし今回はそれほど上手く行きませんでした。操作に慣れていないMgenでのガイドがイマイチだったのと、急激な冷え込みによる鏡筒の熱収縮でピントがずれたにもかかわらず、それを修正する余裕がなかったのが原因でした。シーイングも悪くて星がボッテリしてます。それでもなんとか画像を仕上げました。

The Rosette Nebula

バラ星雲
日時:2018年12月30日 22:00~26:00ころ
場所:福島県原町フラワーランド付近
カメラ:EOS 60Da
鏡筒:タカハシ ε200(800mm F4)
露光:ISO1600, 360sec. x 5flames (4枚モザイク)
ガイド:Mgen

この星雲は、見方によってはドクロにも見えるわけですが、バラと捉えるかドクロとみるかで構図が変わってくるような気がします。

備忘録

今回はMGENでのガイド撮影でトラブル。モザイク撮影で撮影範囲を変える場合、PHD2ならば、一度ガイドを切って筒先を動かしたのちに再度ガイド星を選び直せばそのままオートガイドが再開できる。しかしMGENではそれが上手くいかなかった。いろいろバタバタしたのち、キャリブレーションをやり直すとガイドが安定するようでした。MGENのオートガイドのアルゴリズムは優れているとのことなんですが、このへんの融通は効きにくいのかもしれません。

もう一つ、MGENでディザ撮影をするときの"wait time"は60秒くらいの長めに設定しておいたほうがよさそう。