天文はかせ序二段(仮)

天文はかせ序二段(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

SeagullとThor's Helmet星雲@はやま湖

前置き

曇ることを覚悟して撮影に行かないと,良いシーイングには恵まれません。というのは大気の状態が安定しているときは,雲も発生しやすいことが多いからです。反対に冬場の安定した晴れ間では,たいてい星はパタパタと瞬いています。

大気の状態が悪ければ、いくら空が綺麗に晴れていても良い結果にはならないことは明らかで、それでも長焦点撮影の重い機材を背負って、曇り覚悟で撮影に出かけるというのはなんとも辛い話です。

要は毎夜々々,命を削って遠征撮影を重ねなければ良い写真は撮れないということですね。顧問は最近,福島県の山中に土地を買って,私設の観測所を設けることを妄想しておりますよ。

SeagullとThor's Helmet星雲

さて,12日の夜は曇りの予報でした。

GPVよりも,かのーぷすさんの経験を信じて撮影に行ったところ,夜半から綺麗に晴れました。シーイングも良かったみたい。ところが気合の足りない私は,250mmのレンズしか持ってきていませんでした。

「MT-200でM81を撮影したかった・・」

と後悔しながら,カモメ(Seagull)星雲とトールのメット星雲がひとつに納まる画角で撮影しました*1

seagull nebula and Thor's Helmet

Date: 13 Jan. 2019, 24:00~
Location: Iidate, Fukushima
Camera: Canon 6D
Optics: Mamiya Apo Sekor 250mm F4.5
Exposure: 300sec. x 12 (ISO2500)
Guide: Kenko SEII with PHD2, dithering,

覚書:

  • 先日の記事にも書いた通り,気温が低かったせいでApo-Sekor250mmレンズのピントが出ていません。わずかに「前ピン」です。おそらくそのせいで強調していくと,星に緑のハロが目立ってきました。PhotoShopのCameraRawでかなりを取り除きましたが,それでもすこし残っていて,全体的に星像が汚く感じます。とくにカモメの「胸」のあたりは,星の周辺が落ち窪んでみえています。星マスクの使い方が悪い時,よくこういう結果になりますが,この写真に限って言えば強調する前から落ち窪んでいた。ピンズレのせいだと思いたい。
  • はやま湖は南に高い林があって,南中高度の低いこの領域は撮影しにくい。実は最後の1枚は,写真の右側1割ほどが木々に被っていました。Kappa-Sigmaでスタックしたら消えたので,そのフレームも使っています。あと3メートル東に陣取れば,あと5枚は撮影できたのに。
  • Seagull星雲の周辺の青は,60Daよりもよく出たような気がします。
  • あいかわらず,赤い星雲がマゼンダに傾くのはなんでだろう。上の写真では色相を赤に振っている。

 

*1:カノープスさんは800mmの反射でM106を撮影し,良い結果だったみたい。やっぱりシーイングが安定していたのですね。