先日18日の神割崎での撮影結果の2作目は、マルカリアン鎖です。
この領域は春の星座の中では、長焦点を必要としない数少ない対象です。この銀河団の特徴は二つあると思っていて、それは
- 色彩に乏しい
- くらい銀河が多いものの、以外に中心輝度が高く飽和しやすい
です。そこで、OBアベ氏からレンタルしているタカハシのFC76+レデューサとSigmaFpの組み合わせを選びました。H2領域もないので、無改造のFpでも大丈夫だろうという作戦、銀河中心が飽和しないようにダイナミックレンジを稼ぐべく、ISOは800としました。露光時間はカメラの上限である5分。
撮って出しの様子とヒストグラムは以下のとおり、
ヒストグラムのピークは1/8以下です(普段は1/3~1/2になるように露光とISOを調整している)フルサイズだと周辺減光が厳しい望遠鏡ですので、暗いところでは輝度値が5~6/255しかなく、さすがに周辺ではバイアスノイズの影響が出てしまいました。一方で、楕円銀河の中心が飽和していなかったのは狙い通り。実はこの写真でM87のジェットもかろうじて写っています。
時計の2時の方向、少し出っ張ってますよね。
脱線してしまいました。処理の結果:
The Markarian's Chain
Date:19th, Mar. 2020 0:13~2:52
Camera: Sigma Fp(not modified)
Optics: Takahashi FC76
Mount: Kenko SEII
Exposure: 300sec. x 33 flames (ISO800)
どう頑張っても、色が出ませんでした。露光量が少ないせいだったのか、それとも「ないものは出ない」ということかなのか?次回、同じ条件でISOをあげて検証しようか?でもしばらく取りたくもないなあ。
寂しい結果でしたので、Annotationを加えたバージョンも載せておきましょう。
ふむ。こっちの方がかっこいい。