天文はかせ幕下

セイファート銀河 M94

18日の神割崎での撮影。到着後にアトラス彗星を1時間ほど撮影した後は、月が出るまでのあいだ、ひたすらM94銀河に筒先を向け続けておりました。

5分露光で30枚ほどのライトフレームを得た後、イナバウアー状態の赤道儀を子午線反転させて、さらに20枚ほど。そのうちガイドエラーは6枚ほどで、44フレームのスタック。合計3時間40分は、一晩の露光としては過去最長記録でした*1

M94は、セイファート銀河と分類される非常に活発な銀河で、中心部分が極めて明るく、最外の腕は非常に淡いです。そのため60秒の短時間露光も加えて、HDR合成をしました。

M94

M94
Date:18th, Mar. 2020 23:13~27:30
Camera: ASI294MC-pro
Optics: Celestron RASA 11"
Mount: Takahashi NJP
Exposure: 300sec. x 44flames +60sec. x 10flames; (gain120)

淡い腕は結構出てくれましたけど、中心部の構造はもうちょっとはっきりさせたいなと反省。近いうちにもう一度処理し直してみます。

もう一つ。顧問のTopazDenoiseAIは試用期間が過ぎてしまいまして、上の結果は「AI不使用」です。そういうふうに断ってtwitterにアップしたところ、いつも撮影をごいっしょするカノープスさんが、AI処理を施した画像を送ってくれました

M94 (Topaz Denoise AI applied)

おおー。やっぱり効きますね。買うべきかな。

 

*1:これまでの記録は、OBのアベがプレアデス星団を撮影した時の3時間10分: