天文はかせ序二段(仮)

天文はかせ序二段(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

いて座周辺のモザイク合成 -- APPとICE

目的 今回は、2つのモザイク合成ソフト;Astro Pixel Processor(APP)と、Imege Composite Edittor(ICE)を比較しつつ、前回撮影した画像をご紹介したいと思います。前者は天体写真用で有償、後者は一般用で無償ですから、比較すれば勝負にならないのはわか…

蔵王雲抜けの巻(8ヶ月ぶり2回目)

くもじいじゃ*1! 今日はワシが,東北地方における雲抜けについてお話しするぞ。言うまでもないかも知れんが,雲抜けとは山頂が雲の上に出ることじゃな。 時期はずばり梅雨じゃ! 東北の梅雨は,やませと呼ばれる特有の季節風が吹く。そんなときは,下の写真…

モノクロ・フラットとカラー・フラット(小ネタ)

撮影した画像の周辺減光を修正して、写野の明るさを均一にするのがフラット補正の目的です。 フラット補正は、対象になる元画像の明るさ(輝度)のみに変更を施し、色バランスは不変に保たれる。天体画像処理の各種ソフトウェアはそのように処理をしているの…

ソンブレロ・チャレンジ

春夜のやり残し。 表題のソンブレロ・チャレンジとは顧問の造語で、M104銀河の円盤にある波状の紋様を映し出す挑戦ですのことです。 宮城県では南に低い不利があります。南中高度はおよそ40度。果たしてどうか?? 結果 撮影の狙い・一部始終 処理について…

LCD画面フラットと光害フィルタ

光害カットフィルタを含んだ光学系を使っている場合、フラット画像をLCD(液晶ディスプレイ)光源から取得するには、ちょっと注意が必要だろうというのが、今回のお話です。 事の起こり 液晶画面のスペクトルと光害フィルタ 灰色のLCDから得られたフラット画…

子持ち銀河(1年ぶり5回目)

先日の神割崎での撮影。蒼い馬が南に登ってくるのを待つ間、手持ち無沙汰にM51を撮影していました。 Date:22th, April. 2020 21:31~23:59Camera: ASI294MC-proOptics: Celestron RASA 11"Mount: Takahashi NJPExposure: 300sec. x 26flames (gain 120) + 6…

RASA11" + Sigma Fp ファーストライト

はじめに もうだいぶん前のことなのですけれども、RASA11"にSigma Fpを装着する組み合わせでのファーストライトをして来ました。対象はこの時期、0時過ぎに昇ってくる蒼い馬星雲。夜中に神割崎まで出かけて撮影し、黙々と帰って来ました。出発から帰宅まで…

Zoom観望の閉会後、自宅からM8とM20

先日のZoom観望会を閉会して寝支度を整えた頃、いて座付近が南中していました。さきほどまで少し霞んでいた空の透明度も、若干回復した様子。眠いのを少し我慢して、出しっ放しの機材でM8付近を撮影て見ました。 Date: 25th. April. 26:20~26:40Location: N…

Zoom観望会

「あ、どうもですー。」「はじめまして。」 なんて言ってZoom会議に参加しましたら、隣の家の瓦屋根越しに干潟星雲が見えている。なんとも非現実的なコントラストである。 顧問は先日の深夜、ほしぞloveログのsamさんが主宰するZoom電視観望会に参加しました…

デジカメ画像のRAW現像結果、一挙比較

天体写真においては、画像処理のどこかのタイミングでRawをtiffなどに変換します。その時に使っているソフトウェアによって、色や解像度に違いが生じるのではないか? これまでの経験からそんな気がしておりましたので、試しに一挙比較を行ってみることにい…

再処理2作

巷では新種の肺病が猖獗を極め、震災の頃に味わったような9年前の非日常の生活が、またやってきています。人々は「家に居よう」という呼びかけあい、都会は空洞のようになっているとか。日本人特有の同調圧力が功を奏した結果にしても、あらゆる活動に対し…

最強?SigmaFp + RASA 11" 準備編

次回の撮影では、満を辞しての組み合わせを試して見たいと思っております。我々の部が現在保有する機材の中での最強コンビ:世界最小フルサイズのSigmaFpと11inch RASAです(ただしSigmaFpは顧問の私物)。 本日、試験的に装着して見ました。 カメラの右手側…

近地点の月と桜

四月の満月の1日後の夜明け前、西南西の沈む月と桜の風景を狙って、宮城県は船岡近くの名所に撮影に行ってきました。 白石川にかかる歩行者専用の橋の上には、私を含めて2名ほどの撮影者がいただけでした。日の出前に雲が切れて、計算通りの位置に満月。偶…

彗星写真が新聞記事に載ってしまった・・

先日に神割崎にて撮影していた、C/2019 Y4 アトラス彗星の写真。あのあと新聞の記者さんから連絡があって、朝日新聞のオンライン版に提供することになりしました。 記事が四月一日づけになっているのは、彗星の光度予測はあくまで水物であるという記者さんの…

3月最後の撮影記

はじめに 綿密な計画 撮影の顛末記 忘れ物 空の変化 画像処理 撮影結果 今回は、すこしダラダラ気味に撮影の顛末をつづってみたい気分です。どうでも良い方は目次の「撮影結果」をクリックして飛んでいただきたい。 はじめに 繁忙の時は「いそがしいいそがし…

セイファート銀河 M94

18日の神割崎での撮影。到着後にアトラス彗星を1時間ほど撮影した後は、月が出るまでのあいだ、ひたすらM94銀河に筒先を向け続けておりました。 5分露光で30枚ほどのライトフレームを得た後、イナバウアー状態の赤道儀を子午線反転させて、さらに20…

SigmaFpでマルカリアンチェーン

先日18日の神割崎での撮影結果の2作目は、マルカリアン鎖です。 この領域は春の星座の中では、長焦点を必要としない数少ない対象です。この銀河団の特徴は二つあると思っていて、それは 色彩に乏しい くらい銀河が多いものの、以外に中心輝度が高く飽和し…

ベテルギウス、60日間の記録

薄明後、オリオン座はすでに西の低い空に傾いていて、観測もそろそろ終盤です。今冬、ベテルギウスは記録的な減光で話題を集めました。2月中旬からしかし、はっきりと増光に転じて、そのあとにわかに襲来したアトラス彗星に注目が集まって、あまり話題にな…

彗星写真3態

全く期待していません、C/2019 Y4には。もし予想が外れて明るくなれば、5〜6月には学内外で市民観望会や撮影会など、忙しくなってしまいますからね。 3月中旬、C/2019 Y4は急激な増光をみせつつ、まだ等級は7〜8等台。暗いうちに撮影してきました。光学…

1年数ヶ月前の馬頭星雲

3月。新型の伝染病が世界で猖獗を極め、学校は閉鎖し経済は恐慌をなしています。まるで9年前の震災の頃に似た不安な日々です。まことに世の中は予想がつかないもので、来年が、今年と同じようにやってくるのか、誰にもわかりません。 何かやり残したことは…

天体写真への半手動星図書き込み(Pixinsight)

前置き 撮影した天体写真に座標や星座線,メシエ天体名などを書き込みたくなることはよくあって,いままでは手動でやっておりました。顧問は手動が好きなんです。 そういった「星図書き込み」を自動でやってくれる"AnnotateImage"という機能がpixinsightに収…

天体写真におけるISO不変性と相反則不軌

まえおき 数年前から様々なところで議論し尽くされている「天体写真のISO感度設定」について、また蒸し返したいと考えております。といいますのも。 先日、クラゲ/モンキー星雲付近を撮影しました。F4.5のレンズを使い、カメラの設定は480秒露光、ISO1600で…

今冬さいごは、双子座の足元。

しばらく曇りがつづくようで、次回の撮影は来月になりそうです。今冬最後の対象は、双子座の足元付近、モンキー・クラゲ・M35を入れた縦構図です。 M35,NGC2174 and IC443Date: 24th Feb 2020Location: miyagiCamera: Canon EOS 60Da, EOS Kiss X5 twin syst…

20日の遠征その2:球状星団M13

今月の20日、神割崎での撮影はしばらくぶりの良コンディションでした。翌日に午前休がとれたこともあって、思う存分撮影を楽しめストレス解消になりました。 「かいしんのいちげき」であった獅子座の銀河を撮影中の一コマ。当日ご一緒していたそーなのかー…

RASAと294MCの組み合わせ、ようやく成功!

われわれ天文部の新兵器として、CelestronのRASA 11"と、ZWOのASI294MCを導入したのは昨年の5月頃でした。電子観望に加えて、一般撮影にも使えるようにとの目的で選んだこの組み合わせ、これまで6回の撮影を重ねてきましたが、そのいづれもが何かしらの形…

みん100の画像を、さらに強調して見ました

元旦の撮影以来、もう50日ちかく遠征先で撮影できていません。悲しいことです。 さて、ひと月ほど前に結果が発表された天文リフレクションズの「みん100プロジェクト」(註:ブログやSNSで繋がっているみんなで協力して同じ対象を撮影し、総露光100時間…

スカイメモRは偉い赤道儀です

背景 卒業生のA君から貸与されているタカハシのFC-76屈折望遠鏡。彼はそれを会社の先輩から買い受けたそうな。しかしすぐに撮影に取りかかれない事情がありまして、A君はスカイメモR(以下S-mR)*1しか所有していないのです。 「僕が,次回のボーナスで赤道…

ベテルギウスの庭先測光、ここ半月の推移

測定精度的には、疑問符もある庭先での星の測光ですが、同じ条件で継続的にとり続ければ、その相対的な変化についてはある程度信頼しても良いでしょう。 ここ半月ほどの測定結果をグラフにして見ました。 うーん、そろそろそこを打ち始めたような? 二月に入…

金星と、ごく個人的な古い思い出

2月6日、強い寒気が降りてきてようやく冬らしい寒さに見舞われました。会議が終わったら、もう5時近く。西空は澄んだ夕焼けで、宵の明星が輝いています。 「ちょっと撮影してこましたろ」 と、顧問はシュミカセが設置してある屋上に出ました。部員たちは…

RASAの片ボケの原因

元旦の撮影では、RASA11"と294MCproの組み合わせで気合を入れ、ボーデの銀河を撮影したところ、片ボケで敗亡・破滅しました。 タカsiさんやKyoeiOsakaのSさんからもアドバイスいただいて、原因を3つ考えました リテーニングリングの締め付けすぎ ZWO製のEF…