天文はかせ幕下

夏油高原でキャンプ

涼しげな高原なのに、夏油(げとう)と、なんだか暑苦しい名前の地区が岩手にありまして、そこに今年新設されたキャンプ場へ家族で出かけてきました。 現地のSQMは21.8。南や西は十分に暗そうです。 キャンプ場の様子。ゲレンデの平坦な場所がフリーサイトと…

チリで銀河2作

10月のチリも昨年に比べて晴天率が低く、晴れても透明度がよくなかったりで、撮れだけ少なめです。2つの銀河を3晩でそれぞれ12時間露光しましたが、イマイチSNが上がりません。またドローチューブも少しぐらぐらしている疑いで、星像も一番良かった頃…

星沼会秋合宿

顧問は学生を卒業して給料をもらうようになったのが、27歳のころと比較的おそくって、それで働くようになって初めに気づいたのが「あー、『社会人』になると友達いなくなるのだなあ」てことでした。これは顧問の人間性の問題もあるかもなんですが、学生のこ…

アンドロメダ銀河、あの日の結果を超えられるか。

今年7回目の遠征撮影に行ってきました。 1年前から始めた筋トレによる体力の向上の結果、RASA11"を車に積むのが苦ではなくなくなり、今年は5回もRASA11"で撮影しています。同時に、この扱いにくい鏡筒への対策もほぼ合格点に達して、最近はコンスタントに…

すてきなお手紙をいただきました

先日、天文部あてに速達のお手紙が届いていました。 急ぎの用事?まったく心当たりがありません。封を切ると、子供の文字が書かれた小さな便箋が二枚はいっていました。「あ、あの子かあ!」 今年の夏合宿、ハイルザーム栗駒に出かけてきたことは記事にして…

いつになったら帰るの?

子供の頃のある日、近所のおばさんが何かの用事で訪ねてきた。珍しく母親との間で話が弾んだのか、夜遅くになっても居間で盛り上がっており、帰る気配がない。私にとっては普段と違う夜で、こんなことは無条件に楽しいものである。酒の肴をつまみ食いできる…

つる座のカルテット

ペアの銀河といえば、M81とM82がすぐに思い浮かびます。3つ組は「しし座のトリプレット」、ひとつ飛んで5つ組は「ステファンの五つ子」があります。 4つ組のカルテットと呼ばれる銀河のことは、今回撮影するまで知りませんでした。 つる座の付近に"The Gr…

2023年、天文部夏合宿報告その2

コチラの記事の続きです うーん、昨晩は1枚も露光できなくて残念であったよなあ。って失望を胸に、ロビーで読書している顧問です(三脚で自撮り) 窓外の空は曇っています。 2泊日程の天文部の合宿にて、昼間の時間をどう過ごすかは毎回の課題です。 「会…

2023年、天文部夏合宿報告その1

8月20日、21日の日程で天文部の夏合宿を行いましたので、ご報告いたします。前回の合宿は2019年でした。 伝染病の影響で4年ぶりの開催でした*1。場所は、宮城県栗駒山のイワカガミ平です。 冒頭からネガティブなこと申して恐縮ですが「合宿と言えば晴れない…

ライフゲームと銀河形成シミュレーション

ライフゲームと呼ばれる計算モデルのことを知ったのは、顧問が中学生のころ、雑誌「ニュートン」だかを読んでいたころでした。2次元の方眼紙上に数字の1で表された「生物」の生存のゆくえを模倣したモデルです。方眼紙上の4つ隣に生きている別の生物の数に…

ニヤニヤ笑い

※若干唐突ですが、最近記事にするネタが枯渇気味なので、無内容な随筆をたまに書いていきます。不評であれば止めます 妻の運転する自家用車が、横を抜けていった。私は仕事帰り、県道沿いを電動自転車で走っていて、たまたますれ違ったのである。 「なにをニ…

新カテゴリ

最近は天体写真関連の話題が飽和状態な感じで、このブログもだんだんと書くことが無くなってきました。日々のアクセス数も減少気味です。それでなにか役に立つ有用な情報を記事として上梓しようと頭をひねっても、数か月後には無用になってしまうようなこと…

赤い猫の手星雲

いやはや、6月はチリの天候が不順でした。 毎晩8割くらいは曇ってほとんど撮影できなかったのです。昨年の秋から春にかけてはほとんど晴れていて、撮影か忙しすぎるくらいだったのに。 現地からの情報では 「確かに6月は曇りが多いよ。けどこんな天気は初…

蔵王の雲抜け、22日は会心の星空でした

はじめに 過去の蔵王の雲抜け時の天気図。左から2020年9月、2020年8月、2019年9月 上の三つは、いづれも顧問が蔵王山での雲抜けを経験した時の天気図です。これら気圧配置の類似点を元にして、3年前の8月のブログ(蔵王雲抜けの記録 - 天文はかせ幕下)にて…

IRフィルターでワシ星雲撮ったら、赤色巨星が映りました

はじめに もうすでに先月のこと、6月24日の夜は蔵王に雲抜けの気配。 今夜雲抜け狙ってみるかな — だいこもん (@pochomskii) 2023年6月24日 などと周囲にサインを送りつつ、撮影に出かけてきました。 大黒天駐車場にて。HOSOTCHさんと @kaerupapa さんや東北…

カメレオン座の分子雲

カメレオン座は天の南極付近にあって、日本人にとっては馴染みの薄い星座です。顧問もチリでリモート撮影を始めるまでは、全く知りませんでした。 チリの望遠鏡を一緒に運用しているAramisさんが、4月ころにこの辺りの分子運を撮影されていました。 天の南極…

御礼:CANP2023無事閉幕しました

CANP2023は6月10日11日に実施され、大きなトラブルなく無事に閉幕しました。関係のみなさまに厚く御礼申し上げます。 閉会後もしばらくは、SNSでもCANPの話題が多く書き込まれていて、感想を読んでニヤニヤしたり、レスポンスしたりと、これを書いている今で…

梅雨入りじゃ

皆のしゅう、くもじいじゃ。 ワシが東北地方の梅雨入りを宣言するぞ。撮影はすこし休憩して、ないがしろにしてる家族にサービスでもするのがよかろう。 なのに、ここのブログの主は最近、チリに望遠鏡置いてまで天体写真撮っとるらしいの。曇ったら休めばよ…

LRGB合成画像のモザイク合成に成功するための事前調整について

上の写真は、先日3x2=6枚のモザイクでそーなのかーさんが撮影し、私が処理しましたイータカリーナ星雲です。モノクロカメラのASI294mmを使用して、LRGB合成で得られたカラー画像を、さらにモザイク合成しています。 モザイク合成は有料ソフトのAstropix…

M101の超新星2023ixf(続

先日、蔵王でM101の超新星SN2023ixfを札視した4日後の5月24日、名取の自宅でもう一度撮影しました。 撮影していてはっきりとわかるくらい明るくなっています。 測光もやってみました。今回はMakaliiでなくて、PixinsightのDynamicPSFで星を検出して読み取っ…

M101の超新星SN2023ixf

先日に、新入部員を連れて蔵王山の刈田岳に登りました 丁度その前日の未明のこと、山形県の著名なアマチュア天文家、板垣公一さんがM101に超新星2023ixfを発見したとの報が。 コチラの記事によりますと、2023ixfは発見時で14.9等星、直後に行われたスペクト…

2023年蔵王雲抜け一回目

5月20日(土)、これまで機会が少なかった2年生と新一年生を連れての星空観望を計画しました。 しかし当日はこんな天気図で満天の雲。 しかし雲抜けの可能性は、数日前からツイッターでささやかれていました。 新入部員を連れて蔵王へゴー。果たして雲抜けな…

エータ・カリーナ星雲の6枚モザイク!

南天で最も明るいイータ・カリーナ星雲をそーなのかー氏が撮影、顧問が処理しました。その撮影結果と、いろいろ興味深いこの星雲の詳細についてまとめましたので、どうぞご笑覧ください。 まずは結果 しらべると楽しい星雲 南天はイータ・カリーナ、北天は北…

O型主系列星に注目する

散光星雲はそれ自体が光っているのではないーー。宇宙空間を漂っている水素や酸素が、近くにある明るい星の光を吸収し、それぞれの元素特有の光を放出することで光っているのである。 顧問はそれらのことを、ウィキペディアを読むなどして学びました。 水素…

CANP2023を仙台高専で開催します

全国津々浦々の天文ファンが集まって、天体写真撮影や画像処理についての情報交換を行う「CANP2023」、今年はひょんなことから顧問が実行委員長となり、仙台高専で開催いたします。 このブログをご覧になってくださる皆さんのなかで、仙台近郊にお住いのかた…

三裂星雲、成り立ちを空想して楽しむ

コチラは2017年5月、1年生の新入部員を連れて白石スキー場に出かけた時に撮影した、三裂星雲M20です。 2017年、白石蔵王スキー場で撮影。MT-200とEOS60Daで 日本からは高度が低く、単独で写すには800mmくらいの焦点距離が必要。明るい割には難易度の高い対象…

新ソンブレロチャレンジ。恒星ストリームを撮影しました

ソンブレロ銀河には、非常に淡い「恒星ストリーム」が存在するらしい--- このブログにたまにコメントくださるUTOさんよりそんな情報をいただきました。 恒星ストリームは、一般的に非常に淡い銀河本体の星の連なりで、過去に起こった銀河間の相互作用などが…

4月は田束山に遠征

田束山は「たつがねさん」と読みまして、南三陸町の中心部から北に5kmほどに位置しています。標高は500m余。春特有の霞を避けるために遠征先に選びました。 こんなところです。 田束山からの眺め 撤収が済んだ朝に撮影しました。こういう見晴らしがよ…

リニア画像でLRGB合成する

LRGB合成はストレッチしたノンリニアの画像に対して実行せよーー しかし後述の事情により、それが顧問には若干の不満でした。今回は、リニアの画像で実行できるLRGB合成について紹介します。 事の起こり どこまでストレッチすればいいの? 使用する画像 単純…

3月のチリリモート作品

チリリモート望遠鏡は、ひと月に1作品のペースで撮影を進めています。3月は、エータカリーナ星雲近くの領域を撮影しました。 Date: 2023-3-19~31 Location: El Sauce, Chile Optics: Vixen R200ss, CorrectorPH, Astrodon LRGBHaO3 E-series Camera: ASI294…