10月11日午前4時30分、夜も明けきらない野田山の一角に物好きな数人の部員たちが集まりました。筆者もその一角にぶるぶると震えながら立っていました。
彼らの目的は朝活動でした。早朝のランニングよろしく、朝の澄み切った空気の中で活動する事で気分転換を図り、一日を健やかに過ごそうという計画です。
とは言うものの、朝活動と呼ぶにはいささか早めの時間帯。それもそのはず、彼らは天体観測をしにやってきたのです。
新聞社の取材もかねた今回の観測、真東の方角に上がる水星と木星がその目的です。
開けた真東の空を求めて、普段の観測場所である機械棟の屋上を離れ、駐車場へと向かいます。
双眼鏡とカメラを据え、赤らんだ東の空を見つめる一行。雲も少なく、空気も乾燥し、夏の暑さはどこへやらという強烈な寒さの中、目を凝らし続けます。そんなに長い時間ではありませんでしたが
やがて空に小さな光の点が浮かびます。
画像中央部、電線の間に水星と木星が映っているのが分かるでしょうか。
(おそらく)上が水星で下が木星です。
この明るい空の中にもしっかりと輝く姿は、さすがは同じ太陽系の天体といった気概を感じます。眠い目をこすり観測にいった甲斐のある美しい光景です。
太陽がやがて静かに昇り、街に朝が訪れると、一行は昼間の活動に備えて駐車場を後にしていきました。
朝のひっそりとした観測の様子を拙い文章ながらお伝えしました。
記者さんに変なことを言っちゃいないか気が気でならない4年生 田中(校正 中村)
上の写真のクローズアップ