マニアックな話題になりますが、天体写真の画像処理の方法を模索しています。今まではもっぱらDeepSkyStacker(以下DSS)を使っていました。無償なので。これはかなり優秀なソフトウェアなのですが、もうすこし別の方法も探ってみようと。
ネットでいろいろな方のブログを見ていると、よく使われているのはステライメージ7、Pixinsight、CCDStack2、photoshopなどで。それらすべて組み合わせてかなり複雑な処理フローを確立しているひともいるようです。これらは有償ソフトなので、そろえるとなると大分お金がかかります。
しかし、すこしはお金を使う事も必要です。熟慮の結果「CCDStack2」を購入しました。それで前回のM33を再処理しました。
ちなみに、以前DSSで処理したのが下の写真です:
上の画像では、DSSを使った方が処理で無理をしすぎていて、CCDStack2をつかったから良くなったという事もないのですが、両者は大分印象が違った感じになっています。
ここまでくるのに少し苦労したので、処理のフローを記録しておきます
処理フロー
- CCDStack2:マスターダークとマスターフラットを作製
- CCDStack2:ベイヤー画像からダーク・フラット減算
- CCDStack2:ベイヤー画像をLRGB分解*1
- CCDStack2:星を15個ほど手動で指定して、アライメント。*2
- CCDStack2:LRGBそれぞれをコンポジット
- CCDStack2:LRGB合成。R:G:B=1:1:1にすることを忘れずに。バックグラウンドがグレーになるように色を調整。
- CCDStack2:32bitのfitファイルで出力。Tiff 16bit Scaledで保存。
- マカリ:上のfitファイルを読み込み、GIMPで処理できるように8ビットのtiffに出力
- GIMP:Tiff 16bit Scaledを読み込み。8bitに落ちてカラー情報が失われるけど我慢。
- 彩度を上げる。レベル調整、トーンカーブ調整。
- GIMP:tiffで出力
- canon digital photo professionalで読み込んで、ノイズ処理。カラーノイズと輝度ノイズを除去してJPGに出力。おわり
まだまだ改善の余地がたくさんありそうですが、CCDStack2以外は、無償ソフトを使っているのがポイントです。いまのところ、DSSを使う処理の方が圧倒的に楽です。