天文はかせ幕下

送別冬合宿

思い出せば5年余りまえ、ろくに活動をしていなかった当時の天文部に元気な1年生が2名、入部してきました。ざわなかさんと5100(ごとうれい)さんです。それがきっかけとなって、夏に蔵王での初合宿をおこない、このブログもスタートしたのでした。

そのあとなかむら、たなか、スズリョウ、オノデラ、阿部なども加わって、その学年の部員たちが天文部の主力となります。

彼(女)らは、今年の3月に卒業。さよならです。送別会をかねて、部員たちが最も恐れ「やりたくない」と主張していた冬合宿を行うことにしました。宿泊と観測場所は気仙沼の小さな宿泊施設「コテージキクタ」。開催日は2月16日(金)~17日(土)としました。

コテージへ

開催日の週末にかけて低気圧が近づいて、GPV予報も曇り。まあそんなもんだよね、と三陸道を北へ。登米あたりまでくると白鳥やマガンが田んぼの上を曇り空を飛んでいます。

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日本の空はどこで撮影しても電線がはいるよね。最近覚えたphotoshopで消してやりましょうか。

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消しました。

さておき、日没前にコテージに到着。

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かわいいトレーラーハウスです。オーナーは一関高専の卒業生だとか。素泊まり一泊3800円なり。

観測地を探し、夕食の買い出し

暗くなる前に、観測予定地の下見に向かいました。コテージから車で3分ほど走ると、海沿いに出ます。

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岩井崎というところで、近くには駐車場。周辺は盛んに復興工事が行われていて、民家も思っていたより点在していました。風も強くて近くに明かりも多くここでの観測を諦めて、少し離れたところの津波避難所を利用させてもらいました。

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日が暮れていきます。果たして晴れるのでしょうか。

ちかくのスーパーに買い出しに来ました。今夜はカレーを作成します。

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「バカモノ、ジャワカレーの中辛はこくまろカレーの辛口に相当するのだぞ!」

と顧問は5100を怒鳴りつけています。

このあと、一行は料理班と機材設置班に分裂して、それぞれ作業に勤しみました。機材設置班が仕事をおえてコテージに戻ると、料理班の阿部がニンジンをぶちまけていました。バカモノ!

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やっと観測

カレーを食べて、ゆったりしたあと、高速バスで移動してきた1年生たちとも合流。ようやく観測を始めました。f:id:snct-astro:20180216212714j:plain

彼らが見上げているのは、星々ではなくてノッペリとした曇り空です。しかし顧問は、なんとなく晴れるような気がしていました。実際、日付が変わるころに晴れ間がやってきました。

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久しぶりに登場のε200で、しし座の三つ子銀河を狙います。そうして夜は更けていきました。

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 しし座の三つ子銀河、M65(右上)M66(右下)NGC3628(左)
2018年2月16日25:05~27:36
鏡筒と架台:Takahashi ε200 on NJP赤道儀
カメラ:EOS60Da
撮影データ:300sec * 23flames ISO1600
PHD2による自動ガイド(5秒間隔)
 

撮影結果です。ちょっと構図がずれていますが、再び空が曇るのを恐れるあまりアングルを追い込む余裕がありませんでした。にしてもなぜか素晴らしく解像した傑作が撮れたなと思っています。

 

上の写真の再処理:

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よくあさ

観測に利用した場所で記念撮影をしました。ちょっと小さめの画像でご紹介します:

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それではさようなら。