天文はかせ幕下

木星(イカサマカラー)

先日にZWOのCMOSカメラで撮影した木星。我々のレベルとしてはそこそこの解像度で撮影できて「よかったなー」と思ってはいる一方、モノクロ画像の味気なさには少しがっくりしています。

このカメラを買うとき、顧問は部員たちに
「部費を全部叩いてCMOSカメラを買うわけだけど、カラーとモノクロどっちにするの?」
と聞いていました。
「そりゃ、カラーの方がいいですよ。」
と答えた部長ハタナカとノゾキドに対して、顧問は
「この未熟者!」
と一括。半ば強引にモノクロCMOSを選ばせたのでした。まあ、モノクロの方がカラーよりも解像度が優れているとか、将来はHαフィルタを導入して太陽の撮影もしてみるとか、それなりの狙いはあったのですけれども。 

しかし悔やんでいても仕方がありません。RGBフィルタを買おうではありませんかと、ネットを調べてみると、あの手のフィルターってセットで数万円もしやがります。もう部費はありませんので、こうなったら 

カラー透明下じき B5

カラー透明下じき B5

 

これでRGB合成してやろうかしら。顧問が自腹で払いますよ(108円)。なんて、やけくそになっております。 

イカサマカラー合成

(以下インチキですのでご注意ください)やけくそついでに、LRGB合成の練習です。先日撮影したL画像

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に対して、約一年前に撮影していたカラー画像

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を強引に合成して見ます。大赤斑の位置とかは全く一致していません。まずはphotoshopでカラー画像に対して「自由変形」と「回転」を組み合わせて、大雑把に大きさと位置を合わせます。

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「差の絶対値」で大雑把な位置合わせもしておきます。レイヤー上で、モノクロ画像がカラー画像の上にくるようにして、ブレンドモードを「輝度」とすると、カラー画像のL情報をモノクロ画像で置き換えられるわけですね。

それで、こんな風になりました:

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左端の大赤斑が白いのは当然ですが、こんないい加減な合成でもそれっぽく見えるものですね。こんなだったら、L画像さえしっかりしていればRBG画像のderotationなんて必要ないんじゃないかと思えてきます。