天文はかせ幕下

ε-200の光軸調整と、斜鏡のオフセットのこと

週末もしばらく曇り空が続く予報がでている。昨日、宮城県では山背(やませ)に伴う気温の低下もあって、こうなると天体観測もしばらく休業が続きます。

機材いじりくらいしかすることないな。

最近遠征先で知り合った方が、VixenのR200SSの光軸調整のことをツイートされていた。あの鏡筒は斜鏡が偏心して取り付けられているので、自力での光軸調整はそれほど単純でないとのこと。斜鏡を中心からずらす設計は、F値の明るい鏡筒では良く採られているもので、そういえば我々が使っているε-200もそうなっていた。

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ε-200のスパイダーと斜鏡。鏡筒の中心に位置するホルダーに対して、斜鏡は5mmほど(写真では右側に)ずれて取り付けられています(ちなみに、F6のMT-200では斜鏡は中心軸に一致している)。このズレが、光軸の調整を難しくしているとのことである。

それで、部の物置をあさって、ε-200のマニュアルを再読して見ました。それによると光軸は、斜鏡ではなくホルダーを基準にして調整せよとのことです。

え?ということは、いままで勘違いしてたのか!

といいますのも、ε-200の斜鏡には小さなセンターマークが打ってあって、いままでは、このマークがセンタリングアイピースからみて中心に来るように調整をしてました。そのようにすると、斜鏡がセンタリングアイピースの視野の中心に来る。しかしマニュアルには斜鏡のセンターマークのことなぞ、触れられていないではないですか。

最近、ε-200で撮影すると、光条が割れるのが気になっていました。たとえば昨冬に撮影したバラ星雲

The Rosette Nebula

がそうです。光軸のズレが原因だったのかもしれません。

小一時間ほどかけて、ホルダーが中心に来るように調整をしなおしました。

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このように調整すると、いままでは中心にあった斜鏡のセンターマークは、明後日の方向へずれてしまいます。でもこれで良いのか?次回撮影した時に、判明するかな?