天文はかせ幕下

ベテルギウス、60日間の記録

薄明後、オリオン座はすでに西の低い空に傾いていて、観測もそろそろ終盤です。今冬、ベテルギウスは記録的な減光で話題を集めました。2月中旬からしかし、はっきりと増光に転じて、そのあとにわかに襲来したアトラス彗星に注目が集まって、あまり話題にならなくなりました。

ここらで一区切り。これまでの庭先測光の結果をまとめておきます。

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横軸はJSTの日付。最もくらい値を記録した2月4日を「0日」としてます。

等級の変化は、底付近を除けば線形に見えますね。縦軸は実際の明るさのlogですから、明るさの変化は指数関数(あるいはサブ指数関数的)と言えます。太陽よりもはるかに巨大な星が、これほど短期間で大きく変化するとは、実際には何が起こっているのは全く不思議なことです。