天文はかせ幕下

再処理2作

巷では新種の肺病が猖獗を極め、震災の頃に味わったような9年前の非日常の生活が、またやってきています。人々は「家に居よう」という呼びかけあい、都会は空洞のようになっているとか。日本人特有の同調圧力が功を奏した結果にしても、あらゆる活動に対して、自粛すべし、という論調がネットを中心に散見されるのには弱ったことだなあと思っています。と言いますのは、あえて批判を覚悟して申し上げます。夜、山の中の駐車場に出かけていって写真を撮って帰ってくるという我々の行為にはなんら問題はない、というのが私の意見です。

と思い切っ主張して見たものの天候がすぐれないので休日、過去写真の再処理を楽しん時間を潰しました。その成果を載せておきます。

 

1枚目は昨年の4月に撮影したアンタレス周辺。一枚目が再処理、二枚目が以前のバージョンです。

Rho Ophiuchi cloud complex (reprocessing)

Rho Ophiuchi cloud complex

処理の主な違いは、再処理ではコンポジット後にPIのABEでかぶり補正を行い、MaskedStretchとAsinhstretchを軽くかけたのち、Stanet++の星消し画像も活用しながらPSで処理しています。

 

次は1年と3ヶ月まえのオリオン大星雲です。これも、一枚目が再処理、二枚目が以前のバージョン。

The Orion nebula (reprocessing)

Orion Nebula

以前のバージョンでは、HDRなどを駆使して中心部のトラベジウムを解像させることが正義、と思い込んで居たフシがありまして、今回の再処理ではそのコダワリを捨てました。中心部を少し飛ばし気味に処理して、フワーッとまぶしい感じを出しました。あととうとう観念してDenoiseAIを購入し、適用しています