はじめに
もうだいぶん前のことなのですけれども、RASA11"にSigma Fpを装着する組み合わせでのファーストライトをして来ました。対象はこの時期、0時過ぎに昇ってくる蒼い馬星雲。夜中に神割崎まで出かけて撮影し、黙々と帰って来ました。出発から帰宅まで「ゼロ密」だったと思います。
準備編については、
をご覧ください。
RASA+FPファーストライト
神割崎としては珍しく低空の霞が晴れて透明度が高く、さそり座付近を撮影するには良い条件でした。ふだんですと、海が広がっている東から南方向の低空には、霞がかかることが多いようです。この日は、水平線の上に出て来たばかりのアンタレスがよく見えていました。
構図合わせたあと、自作のレリーズ変換ケーブルの接触不良が判明し30分ほど浪費。これは後日要調整。カメラの設定はISO1600の180秒露光。とするつもりだったのが、知らないうちにISO2000になってました。SigmaFpの操作ダイアルはちょっと触っただけで回ってしまうので、これも注意が必要。
撮って出しの画像は以下のとおり。
鏡像です。中央下の輝星の周辺にうっすらと青い星雲の姿。フルサイズセンサーになると周辺減光はきついですねえ。ヒストグラムは
このような様子で、最周辺の光量は中央の50%くらい。ちなみにRASA11"のイメージサークルはφ70mmとのことです。鏡筒にはEFマウント用のTリングを取り付けて、シグマ純正のEF to Lマウントコンバーターを通し、カメラを取り付けてます。
それよりも、もっとも恐れていたのは「片ボケ」。フォーサーズセンサーのASI294MCでも苦しめられたのだから、フルサイズだとどうなってしまうのかと。しかし幸いにも上の画像に片ボケはほとんど見られません。ASI294MCでは、いまでも僅かな片ボケを認めてますが、これはマウント面とセンサー面のずれなのかもしれません。こんどレーザーポインターをつかって調整をしてみよう。
結果
3分露光を6枚撮影したところで、雲が広がって来てしまいました。SCWは正しかった・・。苦労して来たのにたったの18分しか撮影できず、意気消沈しつつも処理を行います。うえのぼんやり画像が果たしてどうなるでしょうか??
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Date:2020-04-23
Location: Miyagi, Minamisanriku, Jpn
Optics: Celextron RASA 11"
Guide: Takahashi NJP, MGEN
Camera: Sigma Fp
Exposure: 180s x 6flames (ISO2000)
Processing: Pixinsight, Photoshop CC
おお、けっこう映ってた。
接触不良で、レリーズケーブルをぐるりできなかったので、星像には問題あり。しかし18分のわりには星雲もよく出てくれました。70点くらいの出来だったフラット補正も、DBEでなんとか見られるようになりました。機会があれば追加露光をしたいところ。