天文はかせ幕下

仙台高専天文部の顧問が、日々の天文活動や天文情報を綴っています。
本を出版しました!→PixInsightの使い方[応用編]

Dwarf3をお借りして使ってみました

はじめまして。仙台高専天文部1年のT(仮称)と申します。よろしくお願いします。

先日、ありがたい事に1週間ほどDWARF3を自由に使わせて頂ける機会を頂いたので、色々と撮影してみました。

初めてDWARFを手に取った時は、その軽さに思わず衝撃を受けました。普段自分が使用している一眼レフのボディ単体と同等程度の重量しかありません。

現在、自分が使用している撮影機材をまとめると、以下のようになります。

  • カメラ Nikon D4(1.2kg)+バッテリー(160g)×2
  • レンズ Nikkor AF-S VR 70-300(745g)
  • 赤道儀 スカイメモs(約1kg)+アリガタプレート,バランスウェイトなど(約1.5kg)
  • 三脚 SLIKの金属製のもの(約3kg)
    合計 約7.8kg

初めて計算してみましたが、7.8kgにもなっているとは驚きました。それに比べ、DWARFを使った撮影システムですと、

  • カメラ,レンズ,赤道儀 DWARF3(1.3kg)
  • 三脚 SLIKのトラベル三脚(約1kg)
    合計 約2.3kg

驚きの軽さです...。5.5kgも軽い上に、非常にコンパクトですので、まだリュックに半分以上空きがあります。これは普段、自転車移動を主としている自分には大変嬉しい事です。

重さや大きさについてはひとまずこれくらいにして、本題?の撮影性能についてです。

記念すべき初撮影対象には、馬頭星雲(IC434)を選ばせて頂きました。これにはいくつか理由があり、一つは非改造カメラを常用している身としてHII領域を撮りたかった。というのと、もう一つは、あまり透明度が良くなく、光害の影響が大きくなりそうなのでデュアルバンドパスフィルターを使用したい。というのがありました。DWARF3は、フィルターを内蔵している為、外出先でも手間無しにスマホからの操作だけで、フィルターを使うことができます。非常に便利でありがたいですね。

デュアルバンドパスフィルターを使用しての1枚目です。

ぼんやりと赤く、馬頭星雲の存在がしっかりとわかります。非改造カメラでは、中々こうはいかないので感動しました。

だんだん浮かび上がっていく姿を楽しみながら、30分ほど露光を続けました。

 

結果がこちら。↓

2/19 19:03〜(JST)
IC434   gain120 60f×30s  dwarf3によるDeNoise 
スマホで簡易的な処理済み

フィルターのお陰か、光害かぶりも感じられません。あのお手軽な装備で、たった30分で、これ程の結果が得られるとは感動を通り越して、もはやショックです(笑)

続いては、ばら星雲を撮影。こちらも内蔵のデュアルバンドパスフィルターを用いて撮影しました。

2/19 21:51〜(JST)

C50   gain120 30f×60s dwarf3によるDeNoise  ※スマホで簡易的な処理済み

 

30分しか露光していませんが、かなり良い感じに仕上がってくれました。画角的にもぴったりという感じで、DWARFは、こういった適度に広がりのある天体を撮るのに適しているのではないでしょうか。

M33も撮影してみました。PCで処理すると、少し腕が見えてきました。

2/21 19:16〜(JST)

M33   gain60  78f×30s  dwarf3によるDeNoise済み

PCで背景勾配補正、その他簡易的に処理

 

2/22は朝まで心地良い快晴でしたので、夏の天体に挑戦してみました。

C20・北アメリカ星雲  gain120 30s×60f  dwarf3によるDeNoise 
スマホで簡易的な処理済み。赤道儀モードで撮影

 

中々綺麗な色を出してくれました。やはりDWARFは大きめの星雲などで、抜群の成果を出してくれるようです。

今回、赤道儀モードで撮影してみましたが、やはり30s以上の露光で歩留まりが良くなった印象です。しかし15s程ならば普通の経緯台?モードで十分追尾してくれました。

※撮影風景。天頂付近なら3等星くらいまでギリギリ見えるくらいの空です。

 

現在、弊学の天文部では「星を眺めるのが好きで、撮影はあまりしない。」といった方が多いのですが、そのような方達が、ふと撮影してみたい、と思った時にDWARFは良い選択だと思います。撮影中は望遠鏡などで、DWARFで撮影している天体を眺めて、ライブスタック画面と見比べてみたりしても面白そうですね。

サムネ写真です