天文はかせ三段目

天文はかせ三段目(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

ぼくの理想の観測所

スライディングルーフって、送料と設置費含めたら200万円くらいかな。それだったらCCA250と6200mmでも買ったほうがいいよなあ。それを両方手に入れちゃうすごい人もいるわけだけども、自分がまねしてしまうと老後破産なんてことになりかねない。いい方法はないものか・・・。

 

8月の新月期を控えて、顧問は妄想をふくらませておりました。

 

軽く95歳まで生きるので、85歳くらいまでは撮影できるだろうか(おい)。最後の10年は運転免許の返納もあるでしょうからリモートで撮影するとして、75歳までは遠征できるといいですねー。やっぱり写真って、その場で肉眼で見ている対象を撮影するものだと思っていて、ギリギリまで遠征を貫きたい。リモート撮影は、画像をネットからダウンロードしているみたいな感じで、実感わかないのではないだろうか? そんな「物足りなさ」を予想しています。

そこで「天体倉庫」という概念を考えました

要は、辺境に格安の土地を見つけ、そこにコンテナハウスを設置、天体機材を保管しておく、というだけのことです。老後、家庭で疎んじられ居場所のない顧問は、毎夜毎晩コンテナを訪れ、曇った夜は飲んだくれて読書。晴れればやっぱり焼酎片手に撮影をする。というのが夢です。

コンテナハウス、例えばこんな感じです

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www.ats-japan.com より引用

これで38万円。スライディングルーフに比べるとかなり格安です。コンクリブロックの上に置けばいいので、設置も簡単。

ここにピラーに乗せた撮影機材を保管しておき、加えて仮眠道具一式、冷蔵庫、エアコンなどを設置できればもはや天国でしょう。ちょっと贅沢するなら、クール便で使われていたコンテナを選べば、断熱性能も抜群です。スロープでも設置しておけば、機材をガラガラ引っ張り出すだけですぐに撮影できます。

 

土地探しは「空き家バンク」ってのがあるんですね。

価格は応談ってなってますけど、探してみると月額2万の賃貸で土地を確保できたりもするので、こまめにチェックしておけばいい条件が見つかりそうです。

機材さえ持っているなら、かなり現実的な投資額で実現できそうです。リモート天体観測所ならぬ天文倉庫。問題はやるかやらないか、ですよ。

 

え、盗難が心配?それにはちょっとアイデアがあります。タヌキの置物やペコちゃん人形、ベンチと中山式快癒器、トーテムポールなどを周辺に統一なく設置しておきます。コンテナの壁には親父の小言*1を入れた額縁や毛筆で「オウム最終道場」とか書いた木片を掲げておくなど、雑然とした感じにしておけば誰も近づかないのではないでしょうか。

20210728追記:このようなコンテナ観測所,考え方によってはそのままトラックに積んでさらに貨物列車で移動,大規模な遠征観測にも使える。と斜め上をいく運用法をTwitter@102Refractorさんからコメントいただきました。なるほど。

梅雨明け最高のシーイングで木星と土星を撮影

正月は必ずやってくるけれど、梅雨明けが必ず来るは限りません。特に東北地方では、梅雨がそのまま秋雨に移行する最悪の夏があったりします。

というわけですので、「明けましておめでとうございます!」

このセリフは梅雨明けにこそふさわしい。本当に目出たいと、心の底から思っているからです。

 

梅雨明け早々に列島は高気圧に覆われて猛暑。高度7000m付近のジェット気流も北海道のはるか北を蛇行しています。ツイッターには数日前から、すさまじい惑星の画像がアップされていました。好シーイングを期待して、めったにやらない惑星撮影に挑戦しました。

まずは木星

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7/19 0:13(JST) Meade LX200-30 + Kasai 2x Barlow, ASI294MC+L-filter,ROI=800*600, gain285, exposure=0.008s, 85% of 3000flames is stacked.

 

続いて土星

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7/19 0:13(JST) Meade LX200-30 + Kasai 2x Barlow, ASI294MC+L-filter,ROI=800*600, gain285, exposure=0.02s, 75% of 3000flames is stacked.

 

惑星撮影は改善のための工夫をあまりしていないこともあり、それ以前に経験不足で全般的にまだまだです。でもどちらも自己ベストなのは確かです。やったぜ!!

 

またこの夜、撮影よりも眼視で観望した惑星の姿があまりにも感動的でした。30cmのLX-200に7mmのアイピースをつけて、あれほどまでにピントのピークが明瞭だったことは今までに経験がありませんでした。土星木星も、ほとんど揺らがずにビタッと止まって見えて、天球のガラス面に描かれた絵なのではないかと疑うほどでした。

でも本音を言うと、このシーイングなら、惑星よりもで銀河の長焦点撮影をしたかったですなー。

 

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サムネ用

 

 



 

 

EOS6Dのミラーケラレ

先日、「ぼちぼち星空眺めましょ」のタカsiさんから譲り受けたEOS6Dは、ミラーレス改造が施されています。つまりミラーボックスによるケラレを軽減するために、ボックス内にあるフリップミラーが物理的に取り除いてあります。

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左がミラーを取り除いたボックス、右は元々顧問が所有していたミラーが残っているボックスです。このようにミラーが無い分だけ光路が広くなります。また、側面には不織布が丁寧に張り付けられていて、同じように光を当てても、より黒くていい感じですね。

タカsiさんはこの改造を自分でされたそうです。

「ぜひ撮り比べしてみてくださいね」

と宿題を仰せつかっておりましたので、フラット画像を比較してみます。

Mamiya Apo Sekor 250mm F4.5の場合

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ミラーがある場合

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ミラーが無い場合

うーん、どうでしょう。ほとんど変わらない? いや、ミラーの影響が表れる画面の下側をよーく見てみましょう。

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等光線のフォルムに違いがありますね。ミラーがある場合は明るい領域が少し広く、ギリギリのところで急な減光が見えます。おそらくこれはミラーによる迷光と直接のケラレですね。一方でミラーなしの場合は等光線が素直な曲線になってます。

Zeiss Apo Sonner 135mm F2.0(@2.8)の場合

もうすこしF値の明るい光学系でもみてみます。

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ミラーがある場合

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ミラーが無い場合

こちらも画面の下側を比較すると、ミラーがある場合のほうが光量が落ちているのがわかりますね。

考察

Mamiya Apo-sekorとZeiss Apo-Sonner、F値の異なる二つのレンズでミラーボックスケラレの様子を比較してみました。どちらもミラーを取り除く改造の効果が見えましたが、その影響は限定的でした。

レンズに詳しいグラスノスチ氏(id:fornax)さんに聞いてみたところ、ミラーボックスケラレは後玉の大きいレンズほど顕著なようです。顧問が思うに、そもそもカメラレンズはミラーボックスにケラれることが無いように光路などが設計されているはずで、これは当然の結果だったかもしれません。

望遠鏡の場合は、必ずしもミラーボックスが考慮されているとか限りませんから、ミラーレス改造の効果がより顕著に出る可能性があります。例えば下は、ミラーがあるEOS6Dをタカハシε200に取り付けた場合のフラット画像です

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F値はMamiya Apo-sekorと同じながら,上下でケラれはより顕著です。下側のケラレが上側に比べて強く、これはミラーがあるせいだと思われます。残念ながらこの原稿を書いている時点では、ミラーレス改造の6Dをε200に取り付けたフラット画像がないのですが、上の上下非対称な結果を見れば、やるまでもないかもしれません。

総括!

カメラレンズならミラーボックスケラレはそんなに心配しなくていいよ。望遠鏡の場合は気にしたほうがいいかもね。

Astrobinの"top pick"ゲットと、同サイトの審査過程のご紹介

お久しぶりのブログ更新は冒頭から自慢話になってしまい恐縮至極でありますが、AsrtoBinと呼ばれる海外のメジャーな天体写真投稿サイトがありまして、最近、そこにアップロードした拙作の写真二点が連続して"Top picks"(後述)に選ばれました。

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上は、顧問が同サイトにアップしている画像のリストです。いづれも自信作のみ載せていました。そのなかで、銀色の星マークが付いている写真が"Top Picks"になります。先月撮影していたアンタレス付近のモザイクと、M64と周辺の分子雲の画像です。

Rho Ophiuchi cloud complex part 2(2021)

around M64 (stretched)

無料メンバーの場合、Astrobinに投稿できる写真は10点までとなります。対して有料プランは$22/yの"Lite"、$43.5/yの"Premium"、 $65.5/yの"Ultimate"の3つがあり、それぞれ投稿できる画像サイズや枚数に差が設けられています。詳しくはこちらをご覧ください。

顧問は今回、とりあえず"Lite"を選びました。

さて、画像をアップして共有するだけなら、わざわざお金を払う必要はわりません。FlickrやTelescopiumを利用すれば、高解像度の画像を無料で共有できます。Astrobinのユニークさは、有料メンバーに提供される画像のレビューと審査過程にあり、これにはお金を支払う価値があるなと感じました。今回はその詳細をご紹介したいと思います。

Astrobinの天体写真の審査過程について

まず驚いたのは、毎日行われている天体写真の審査が、人力である点でした*1。その審査の詳細は

に詳述されています。この内容がとても面白いです。いかにポイントを要約します。

まず”Top Picks”や"Image of the day"は、画像の優劣を決める競争ではないことが強調されています。その目的は、第一にアマチュア天文家の成果を世に知らしめることであり、第二には、すぐれた画像の共有によって技術向上に役立てること、とされています。

このへんはお約束的ながら、美しい理念であると思います。あと興味深いのは、特に以下の項目

  • 使用した撮影機材の値段
  • 撮影した場所の空の暗さ
  • 露光時間などのデータ取得条件

が、審査においてまったく度外視されるという点です。これはちょっと残酷でもありますね。

具体的な審査過程は3段階に分かれていて、その仕組みも面白いです:

 

STAGE1: 我々が画像を投稿すると、まずそれらは匿名の状態でAstrobin内に128名いる"Submitter"と呼ばれるスタッフのうち、ランダムに選ばれた26名(全体の20%)に送られます。その画像は、それぞれのSubmitterのスペースに48時間閲覧可能な状態に表示され、その時間内に3名以上の"Submitter"が「いいね」とすれば、画像は次の審査段階STAGE2に進むとのことです。と同時に”Top pick nomination”と銘打った銅メダルが画像に授与されます。つまりアップ後2日間何もなければ残念賞ということですね。ちなみに銅メダルは

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こんなモノです。

STAGE2:  ”Top pick nomination”された画像は、今度はAstrobin内に64名いるの"Reviewer"と呼ばれるスタッフのうち、ランダムに選ばれた13名(全体の20%)に送られます。その画像は、それぞれのReviewerのスペースに48時間閲覧可能な状態に表示され、その時間内に3名以上のReviewerが「いいね」とすれば、その画像は次の審査段階STAGE3に進みます。と同時に”Top picks”と銘打った銀メダルが画像に授与されるというわけです。ちなみに銀メダルは上にも書いてますが

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この星マークです

STAGE3: ”Top pick"に選ばれた画像は、最後にAstrobin内に8名いる"Judge"と呼ばれるスタッフ全員に送られます。その画像は、それぞれのJudgeのスペースに7日間閲覧可能な状態に表示され、だれか一人が「いいね」とすれば、その画像が"Image of the day"の掲載リストに加えられる。とのことです。と同時にトロフィーマークの金メダルが授与されるとのことです。

 

以上ですが、とてもよく考えられた仕組みで、特に審査が匿名で進むことに好感が持てました。これは国内の天文雑誌のコンテストに比較してもとても優れていると思います。掲載スペースの問題やいわゆる「旬モノ先取り」の優位性が薄くなる仕組みもいいと思います。

また審査において重要とされる技術的項目も、上のリンクに箇条書きされています。それについては省略しますが、読むと勉強になります。たとえば

  • Topazデノイズのやりすぎ

とか書かれているのが面白いです。

今後は積極的にAstrobinに投稿しようと思っています。いつか欲しいですねー"IOTD"。1日1枚だから、継続すればいつかチャンスあるかな?

 

 

 

 

 

 

 

*1:Flickerにも一定の条件を満たすと"in explore"に写真が「入賞」する仕組みがありますが、これはコンピュータプログラムによって行われているようです。

M16がTwitterで酷評される、の巻

平日の夜に遠出して、体力を削りながら写真撮影をしている。「いったいなんのために?」と問われれば、それは結局のところSNSで「いいね!」が欲しいだけなのかもしれない。

アホかーってお思いか。顧問は夢や理想を追うのをやめて幾年月のおじさん。そんな中年たちは、程度の差こそあれ大なり小なり、皆そんな瑣末ごとに助けられて,人生をいきていると思うのです*1

 

さて,

顧問は6月6日(日)に神割崎へ遠征しました。結果、PHD2とQHY5IILの相性不良で成果はほぼゼロ。 翌日は亡霊の如く出勤し、メールの返信を忘れるなどしました。通常ならば反省するところ、「いいね!」中毒の顧問は、その翌日にはまた蔵王山へ遠征したのでです。アホであります。

撮影対象は、M16「ワシ星雲」です。これをRASA11"と2600mc-Proでバッチリ露光しようという魂胆でした。しかし、またもや山の上で悩むことになります。上記の相性不良が完全に解決できていなかったのです。やむなくiGuiderに切り替えてガイドしたら歩止まり6割。3時間露光して、100分ちょっとしか使えるコマが確保できませんでした。

いえいえ問題はございません。なにせ使用鏡筒はRASA兄貴。彼の100分露光は、通常のレンズの400分露光にも匹敵するのです。バッチリ結果を残してくれるに違いありません。そう思って顧問は翌夜には寝不足頭脳で画像処理。以下の画像をTwitterにアップしたのです。

 

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内心「どやー!」と思っていましたよ。

しかし帰ってきた反応は、「いいね!」ではなくて、以下のように予想を裏切るものだったのです(泣

ぐらすのすち氏「なんか背景が眠いですね。」
Takahiro氏「星の形が変ですね」
もりちゃん氏「なんか、ハイライトがのっぺりしてる」

「眠い」「星が変」「のっぺり」。およそ星の写真を撮る人間がもっとも言われたくないコメントが並ぶではありませんか!Niwaさんとかは優しいので「それはミラー効果ですよ*2」と慰めてくれましたけど、彼らのコメントは正しかったのです。皆さん良い目をしてますねー。

 

どうも原因は、輝度情報と色情報を別々にストレッチしてから合成する"LCS Stretch"にあるようでした(「いちばんはじめのストレッチ」を参照)。この方法、銀河の処理では良い結果を出してくれる一方で、どうも散光星雲に用いるときは気難しいところがあるようです。先日にアンタレス付近を処理した時もそうで、色が豊富な対象では輝度と彩度のバランスが取りにくくなります。上のM16の場合、LRGB合成前の輝度が強くなりすぎ、、それでハイライトの色調がノッペリし、それを補うために変な形でシャープ化をかけたものだから、「星の形が変」で「背景が眠く」なったのかもしれません。これについては後日に機会があれば検証したいと思います。

ともかくLCS Stretchをやめにして、いつもどおりLog StretchとAsinh Stretchを組み合わせる方法に変えたら、全く違う結果になりました

M16 Eagle nebula

Date: 2021-6-8
Location: Mt. Zao, miyagi
Camera: Asi2600Mc pro
Optics: Celestron RASA11"
Exposure: 180s x 38flames(gain0)
Processing: Pixinsight, Photoshop

 

これなら大丈夫かな、と思ってます。それにしても、自分の目が信用ならないことを今回の画像処理で痛感しました。脳内に「絶対的な基準」がないといけないのかなと悩んでおります。 

末尾で恐縮ですが、Twitterにて鋭い指摘をくださった3氏に御礼申し上げます。ありがとうございました。

 

サムネ用

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*1:若い方は、あるいはそんな中年を軽蔑するかもしれません。自分もそうでした。しかし皆さんもお分かりになる時がきます。「幸福に身を委ねるということは、確かにある意味で、敗北の承認かもしれぬ。だが、それは、多くの勝利よりも、はるかに良い敗北なのだ。(サマセット・モーム『人間の絆』中野好夫訳より)」です。

*2:「ミラー効果(ミラーリング効果)」とは、心理学で使われる言葉で「同調効果」または「姿勢反響」とも言われます。 好意を持つ相手のしぐさ、表情あるいは動作を自分が無意識に真似てしまったり、または 自分と同じような仕草や表情を行う相手に好感を抱く効果をミラー効果と言います。[wikipediaより]

銀河のアノテーションスクリプトの使いかた、導入方法

id:rnaさんが作成されたスクリプト”GalaxyAnnotator”(2021年5月現在ver.0.8)を、インストールして、実行するまでの作業を順をおって書いておきます。PythonやAnnaconda環境に慣れている方はこのエントリよりも、本家のREADME
github.com
を参考にした方が早いです。不慣れな方(顧問もそう)は、以下にお進みください。

実行環境を用意する

GalaxyAnnotatorの実行環境として、Python(ver.3.2以降)と、win環境では加えてAnaconda、あと必要に応じて(事情は後述)Inkscapeが必要になります

Pythonは以下のサイト
pythonlinks.python.jp
からインストーラーをダウンロードして実行するだけでインストールできます。

Windowsの場合は、Pythonを使うための環境として”Anaconda"をさらに導入しておく必要があります(Macの場合は、インストール後すぐにターミナル上からpython3を実行できるようになるので、必要ありません)。インストールは
www.anaconda.com
の一番下にある"Anacconda Installer"からインストーラーをダウンロードして実行するだけです。

さらにWindows環境の方は、必要に応じてInkscapeもインストールします。これは、GalaxyAnnotatorが出力するSVG形式のファイルは通常のソフトでは読み込めないために必要になります。Pixinsightを使っている方はsvgファイルを直接読めますので、Inkscapeは必要ありません。Inkscapeはのインストールも
inkscape.org
からインストーラを落として実行するだけです。途中で下の画面のようにPATHを通すかどうか聞かれます
f:id:snct-astro:20210528234426p:plain
ここで、"Add Inkscape to the system PATH for all users / for current user "を選んで、実行してください。

最後に、GalaxyAnnotatorをインストールします。これは
github.com
から"Source Code.zip"をダウンロードして展開するだけです。解凍すると作られるフォルダ"GalaxyAnnotator-0.x"を適当なところに置いておいてください。

GalaxyAnnotatorの作業手順

次のM51の画像をつかって説明します(ファイル名をm51.pngとします)。
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(1) Astrometry.netに画像をアップして、プレートソルブを行う。

画像のプレートソルブを行うために,Astrometry.net
nova.astrometry.net
にアクセスして、"upload"から目的の画像をアップロードします。数分待つと以下のような画面が表示されます。
f:id:snct-astro:20210529000856p:plain
ここで、右側のリンクから"wcs.fits"をダウンロードして、"GalaxyAnnotator-0.x"フォルダの中に保存しておきます。ちなみにAstrometry.netは定期的に落ちるようで、しばしばプレートソルブ を実行してくれません。そう言う時は「なかなか思い通りにいかないのが、人生だよね」と呟いて、一眠りしてからもう一回やってみましょう。

(2) 銀河情報ファイルの取得

Macの方は、ターミナルを起動、Winの方はスタートメニューからAnnacondaを起動してください。"GalaxyAnnotator-0.x"のフォルダに移動します(このフォルダに"m51.png"と"wcs.fits"が置かれているとします)

python leda-get-votable.py wcs.fits votable.xml

と入力します。votable.xmlが生成されるので、さらに

python leda-votable-to-galaxy.py -m 16 -s -d -j  votable.xml galaxies_m51.json

として、銀河情報ファイルを生成します。ここで -m 16 は16等より明るい銀河だけアノテーションすると言う意味。 -s -d -j はオマジナイと思って下さい。うまく行くと"galaxies_M51.json"が生成されます。最後に次を実行すれば元画像にアノテーションが施されたファイル"out.svg"が生成されます。

python galaxy-annotator.py galaxies_M51.json sample-style.json wcs.fits m51.png out.svg

さきほど注意したように、普通のソフトではsvgファイルは読めませんので、Inkscapeを使って

inkscape out.svg -o out.png

のようにして、慣れたファイル形式に変換します*1
アノテーションの色やフォントは"sample-style.json"の中身を変更して指定します。

結果は次のようになりました。
f:id:snct-astro:20210529004350j:plain
すばらしい。PGC銀河は検索しても距離がすぐにはわからないことが多いようなので、距離の表示は嬉しい機能です。このエントリは、足りない部分があればその都度加筆します。

rnaさん、素敵なスクリプトをありがとうございました。

*1:ただしこの変換を行うと"sample-style.json"で指定したフォントが反映されないようです。

梅雨入りじゃ

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久しいの。くもじいじゃ。

気象庁はまだ何もいっちょらんが、ワシが東北地方の梅雨入りを宣言するぞ。しばらく星見はお預けじゃ。ヌシらは大人しく副業に専念するか、zoom飲み会でもして気を紛らすがよかろう。

ワシを呪っても何も起きんぞ。それじゃあの。