天文はかせ幕下

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

夜が短い

5月のこの時期は、突発的に透明度の高い夜に恵まれることが多くて、そういう日は矢も盾もたまらずに撮影に出かけたくなりますが、存外に大した結果が出ないというのは、夜が短いからです。 ようやく薄明が終わった時間帯は、まだ春の星座であって、長焦点の…

室根山で写真撮影

今回、観測に出かけた大東町は、気仙沼の北西に位置しています。この町には標高800mほどの霊峰、室根山(むろねさん)があって、その麓の周辺は光街マップでみると、東北地区トップクラスの空の暗さが期待できます。 ただ、我々の学校がある名取市からはだい…

太陽スペクトル投影機

電子観望のプロジェクトを一緒に進めている並木さんからお借りした,「太陽スペクトル投影機」をテストしました。 これ,なんとSHOWA製の非売品です(ロゴが見えつでしょうか?)2インチスリーブに装着できるようになっていて,ナイフエッジで作られたスリ…

RASAの結露対策

先日の電子観望のテストでは、補正板が激しく結露しました。AC電源があったので、ドライヤーの風を吹き付けて除去しておりましたが、それがない場合の対策が必要です。 結露対策といえばフードですね。 よくやられるのは、フードの中に乾燥空気を送り込むこ…

電子観望用の望遠鏡と、そのファーストライト

今回の記事は、以前 にてアナウンスをしておりました件です。今年度、我々の部は財団からの助成金をいただくことができまして、市民向けの電子観望会を宮城県周辺で開催する体制を整えようというわけです。先日、それ用の望遠鏡が届きました。 大きい!と言…

星の"ringing"の補正法のメモ

先日にAくんからお借りした、Sigmaの”Bokeh master”こと105mm F1.4 Artですが、撮って出しのRawを見ると、星の周りにわずかな輝度の落ちくぼみが見えました。 理由は不明。単にレンズを使いこなせていないのか?なんとなく6Dのセンサーとの組み合わせの問題…

sigmaの”bokeh master”レンズ

本校の卒業生のA君は、在学中は写真部に属していて、われわれ天文部とも交流がありました。彼は大学院に進学後、ある大手のレンズメーカーに就職。連休の帰省のついでにレンズを持って遊びに来てくれました。 彼が持って来たレンズは、最近の界隈で話題の Si…

drizzleでソンブレロ銀河の円盤の文様を写し出せるか?

前置き M104、ソンブレロ銀河は、南に低く見えていて、また小さいためにちゃんと撮影するのは難しい対象です。 WikipediaのM104の項目には、ハッブル宇宙望遠鏡によるイメージが掲載されています。 この写真のようにまでは行かないまでも、中央を貫く暗黒…

台風と渦巻銀河

気の抜けた内容で恐縮ですが、先日にM101を画像処理をしていて、台風の雲と銀河には類似点が多いなとつくづく思いました。 2013年台風27号とM101(台風写真はhttp://agora.ex.nii.ac.jp/digital-typhoon/より) 上の写真は、特にM101に形が似ていた2013年の…

5月:蔵王山での観測遠征記 その2

以下の記事の続きになります; 当夜の夜空は透明度も良くてシンチレーションも良好ながら、時折強まる風のせいでM104の撮影時にはガイドが荒れまくり、 「なんでよー(泣」 と半ベソ状態でした。連夜の遠征で精神的な疲れも溜まっていて、長焦点は諦ようかと…

5月:蔵王山での観測遠征記 その1

学生やOBたちとの約束もあって、5月3日は遠征観測に出かけました。まずは学校を出発して南西方向へ。遠刈田温泉に向かいます。 目的地へのルートの目印になる、大きな鳥居。期待できる空が広がっています。 今回の撮影地である蔵王山の賽の河原駐車場は、…

浮雲

昨夜は、はやま湖に出かけて青い馬星雲と呼ばれる淡い対象を狙いました。8分を15枚も撮ったのに、恨めしや。低空の薄い浮雲に気づかずに撮影を続けていて、自宅で確認したらほぼ全滅でしたね。良い経験になりました。今後、ああいった低空の視界不良には気…