天文はかせ幕下

NGC3621を撮影しました

2月から3月にかけてのチリリモートでは、うみへび座のNGC3621を撮影しました

NGC3621

Date: 2024-2-21.29,3-4,3-8,3-16,4-1
Location: El sauce, Chile
Optics: Vixen R200SS, correctorPH
Camera: ZWO ASI294MM
Exposure: 240s, gain=120(LRGB), 240s, gain200(Ha,O3)
Number of frames: (L,R,G,B,Ha)=(251, 63, 59, 69, 331)
Processing: Pixinsight, Photoshop

大きさも明るさも、だいたいM106と同じくらいの銀河です。とても明るい中心部に比較してとても暗い腕の部分は、均整の取れた渦巻きの構造になっています。

場所はこのあたり。ちょうどコップ座の南方向で日本からもギリギリ観望できる位置にあります。

ところでこの、「フレーム銀河」とか「南十字銀河」をいう名称はどのくらい信じていいものなんでしょう? Stellariumではたまによく分からない愛称が表示されるような気がします。

 

画像処理は、淡い腕の表現が難しかったです。炙り出そうとすると、代償として散在する球状星団によるツブツブが失われる感じがして、3回やり直しました。星沼会の皆さんにもみてもらい、結局腕を強めにストレッチしたこのバージョンを採用しました。渦巻き構造が美しいので、多少ツブツブ感を犠牲にしても、この方がいいだろうと判断。

色は、腕がシアン、中心部が黄色にによってしまっている気がします。シアンは青から群青、中心部はオレンジぽいのが好きなんですけど、うまく調整できなかったのでそのままとしました。SPCCもBack Ground Referenceの指定のしかたで結果がかわることもあるので、最終的な判断は難しいところです。理想としては、彩度をぐっと持ち上げたときに、好みの色に収束するといいですよね。そういう時は処理がとても気持ちいいです。