天文はかせ幕下

金星と土星

金星と土星が接近して東の空に見える、という現象がありました。冬の早朝の観測は、いろいろと辛いものがあります。

4:15にセットされた目覚ましで起きて、寝間着姿で空をみると、中途半端に晴れています。仕方が無いので、着替えて学校へ出発。

東の空にはすでに、ひときわ明るい金星と、少し暗い土星が寄り添ってのぼっています。満月の直径よりも近く、珍しい光景です。

Meadeのシュミットカセグレンで覗いてみると、同視野に金星と土星がはいります。土星の環は十分に見え、金星も若干楕円形に感じられます。しかし雲がおおくて撮影は断念。仕方なく、固定撮影しました。

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2016年1月9日6:01 金星と土星 レンズ EF24-105mm f/3.5-5.6 IS STM ISO800 4秒露光

少し離れて、アンタレスとさそり座の星も見えています。

 

カタリナ彗星

9日は、未明から日本列島全体が高気圧に覆われ、晴天の予報がでていました。早朝、カタリナ彗星の撮影に出かけました。

朝の撮影は、薄明までの時間との勝負になります。タイムテーブルは以下の通りでした:
3:20起床 -> 3:40出発
->4:20わたり温泉鳥の海に到着(すこし道に迷う)
->4:30ポータブル赤道儀(SkyMemoR)をセット
->4:40カメラの画角決定

現地に到着してから、撮影開始まで20分くらいだったのは自分としては早業でした。彗星が金星の近くで見つけやすく、しかも双眼鏡で確認できたのがよかったです。

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2015/12/8 カタリナ彗星(C/2013 US10)
カメラ:Canon EOS KissX5(ノーマル) with Nikkor ED 300mm F2.8
赤道儀:Kenko SkyMemoR
露出時間:20sec x 33枚,ISO:3200
50%トリミング

周辺の星と明るさを比べてみました。下の写真は、画像処理前の1枚撮影物です:

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アストロアーツのサイトをみると、カタリナ彗星は予想より暗く6等前後とのことですが(2015年12月 カタリナ彗星が明け方に見える - アストロアーツ)、少なくとも写真上では,4.4等級のHIP69701よりも明るいように見えます。やっぱり当初の予想通り4等台なのではないでしょうか?

 

 

カタリナ彗星を確認(コモン)

一ヶ月ぶりの更新になってしまいました。

近日点を通過したカタリナ彗星が、未明の空で見頃を迎えております。現在、部員達は中間試験ですが、コモンは特にすることもないので朝4時半に起きて、閖上海岸へ移動。

実は、先月24日にも撮影を試みたのですが、その時はカタリナ彗星を確認できませんでした。今朝も、双眼鏡ではその姿を見ることが出来ず(明るさは4等台とのことなので、おそらく見えているのだけれど、恒星との区別がつかない)。

怪しい付近を、適当にさつえいしたころ、青緑色の光斑を確認できました。

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(canon KissX5 & EF70-200mm f4L USM, 200mm, ISO3200, 露光2.5秒、明るさとコントラストを強調 )

拡大すると、テイルが2本みえるような見えないような。

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思っていたよりもまだ姿は小さく、カメラレンズではダメですね。次回はMT200で撮影します。

 

NGC7000

11月に入って、晴天がつづいていますね。なかなか夜に外出できる予定が立てられずにモヤモヤしながらGPV気象予報をみておりましたところ、今夜はすばらしく条件が良さそう。ついに我慢が出来なくなってしまいました。

1人で出かけても良いのですが、いきなり誘っても大丈夫そうな部員katoに「今夜どう?」とメールを打つ。「いいっすねー」とお返事。

18時30分ころ学校を出発し、山元町の沿岸部へ。津波の被害が大きかったこの地域では堤防の工事がおこなわれています。工事車両のための駐車スペースで撮影しました。天の川がよく見えるくらい空は暗いです。

撮影するのは、またもや北アメリカ星雲(NGC7000)。そのために、今回は古い古い天文部の備品、Nikkorの135mmF2.8単焦点レンズをつかいました。

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こんなレンズです。Nikon-Canonの変換リングをつかって、赤外改造のCanon EOS 40Dに取り付けます。すると何と、無限遠にピントが合わないではないですか。山元町の海辺で悲鳴を上げました。もしやと思い光害カットフィルターをカメラ側に取り付けると、ピントが合いました。うーん、なんででしょう?

 

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2015/11/4 NGC7000(北アメリカ星雲)
カメラ:Canon EOS 40D(赤外改造) with Nikkor 135mm F2.8
赤道儀:Kenko SkyMemoR
光害カットフィルター使用
露出時間:140sec x 20枚,ISO:1000

 

うーん、進歩が無いような。。どうも星が大きすぎるような気がします。さらにピントを追い込む工夫が必要なのか,それとも機材の限界なのか?
135mmレンズは画角としては北アメリカ星雲がすっぽり収まって良好ですが、前回同じ星雲の撮影に私用したCanonのEF70-200mm F4L USMと比べると収差が大きいようです。

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上の写真、左がEF70-200mm F4L USM、右がNikkor 135mm F2.8です。どちらも同じ部分のピクセル等倍像です。左の方が星が若干小さいです。次回は、Canonのレンズを使って、135mmで撮影してみよう。

 

今年の学園祭

今年度の学園祭。天文部の展示ポスターです。

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作者は、月食観測会のポスターを作成した5100さんです。

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実際の内容とはなんの脈絡も無く、不気味な顔を「ドン!」と描くのが彼女の作風であります。

 

 

火星によるしし座χ星の食

深夜12時。コモンと中途採用のアベリョウ、ピロッシーの3人で集合。望遠鏡のセッティングのついでに、赤道儀の扱い方講座を実施。一旦帰宅し、明け方の掩蔽を撮影しようという計画でした。 

朝4時。雲が出ているものの東側の空は晴れ。MT-200に40mmのアイピースを付けて観望しました。極度に接近した火星とχ星が、ちょうどアルビレオのように色の対比が美しく、さらに同視野に木星が入ります。すごく感動的な光景。とのっぺりした暑い雲が東の空をおおい、星は全く見えなくなってしまいました。GPVの予報通り。無念の撤収。

というわけで、今回は写真無し。 しかし、眼視で見えた光景は強く印象に残りました。

ぴろっし~の活動報告(Kato)

 今年から天文部に入部しましたぴろっしーです。

 10月中旬になり下校中、ふと空を見上げると冬の星座が顔を出し始め、私が嫌いな寒い冬の訪れを感じます。。

 私は友人から心配されるほど痩せていており真冬の夜に天体撮影するとなると凍死してしまうので、寒くない時期に私が見つけた良い条件の観測スポットである宮城県福島県の県境にある湖で撮影を行いました。

 自宅から目的地まで約25kmほど離れていますが、過去に縁石ブロックに乗り上げかけて車の前輪をパンクさせた若葉マークの私にとってはもうそのような恐ろしいことは起こらないだろうということで、ちゃんと初心者マークを付け安全運転を心がけて深夜ドライブをしました。しかし途中で、道が狭くなり危うくサイドミラーを擦りそうになったり、イノシシが道を占領しておりクラクション鳴らすと逆にイノシシがたくさん車に近寄って来るなどさまざまなイベントがありました。非常に疲れました。。

 話が長くなってしまいましたが早速、撮影した写真を紹介します。

1枚目

オリオン座とその周辺を撮影しました。
やはり暗いところはたくさん星が見えますねぇ~f:id:snct-astro:20151011131446j:plain
 iso3200 f3.5 露出時間31s Canon EOS kissx5 Vixenポラリス  ソフトンAフィルター使用 編集有り

2枚目

オリオン大星雲周辺

撮影にはVixenポラリスを使用しましたがある程度ぶれずに撮れていると思います。

f:id:snct-astro:20151011135417j:plain iso3200 f4.5 露出時間30s  Vixenポラリス  ソフトンAフィルター使用 編集有り

3枚目

北極星周辺を撮影し、比較明合成編集を行いました。

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iso 3200 f3.5 露出時間10s 81枚合成 Canon EOS kissx5 ソフトンAフィルター使用 編集有り

 

 ここで余談ですが、場所が水辺であることからある程度怖い思いをすることは覚悟していましたが、やはり人の気配を感じたり、足が重くなったりするなどさまざまな心霊体験がありました(´;ω;`)
 星は本当に綺麗ですがもう二度とあそこには行きたくないですね~~
 
今後もたくさん撮影していきたいと思います。