天文はかせ幕下

NJP赤道儀&PD5-XYコントローラでオートガイド その1

はじめに

今年の初め、我々は次のような事を書きました:

今年の目標は、オードガイド*1を取り入れることです。しかしその前にNJPのノータッチで何分まで露光を伸ばせるか色々と挑戦中で、今回の240secは最長記録となりました。

そして書いておいて忘れておりました。といいますのも理由があって、オートガイドを取り入れるには様々な困難があります。いま我々が使っているのは、タカハシのNJP赤道儀です。往年の名機とよぶべきものですが、ずいぶん年代物で「オートガイド端子」というものは付いていません。そのままではオートガイダーが取り付けられないわけです。 

K-ASTECという天体撮影グッズを取り扱うお店では、NJP赤道儀でオートガイドや自動導入を行なうための改造を受け付けています。しかしそれは何年か予約待ちをしなければなりませんし、20万円以上の費用もかかります。

「MT-200やε200が載るような新しい赤道儀を買うのも無理だよなー、困った者だよなー」と悩んでおったわけです。

 ヤフーオークションでコントローラの改造 

そんななか、「ヤフオク」を探索していて、

タカハシ PD5-XY PD4-XY-B オートガイド端子加工作業 ■即決価格 8500円

という何ともマニアックな出品を見つけました。PD5-XYというのは、NJP赤道儀のモータを操作するための、コントローラです。なんか怪しくもあり、躊躇しておりましたが、ついに先月これを落札して、コントローラを改造してもらいました。その結果、

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こんな感じの端子が、取り付けられました。こんなんで大丈夫なのでしょうか?

オートガイダーとか色々と購入

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今回新たに購入した物品です。オートガイダーはQHY-5LIIというのを選びました。取り付けのための60mmの鏡筒バンドも買いました。

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残りの必要なものは、天文部の物置から引っ張り出してきた品々を再利用しました。まずレンズはニコンの135mmF2.8(写真左上)。オートガイダーはCマウントというネジでレンズを取り付けるのですが、これとニコンレンズを接続するためのアダプタもなぜか見つかりました(写真右下)。アタッチメントのプレートも物置に転がっていて・・・

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こんな風に全体が組みあがりました。ガイドのシステムは、プレートにM8ボルトで直接に固定します。最近のオートガイダーは感度が高くて、明るいガイド星を探すための微動マウントは必要ないそうなので。とにかく頑丈に取り付けました。

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さて、ガイド用のPHD2 Guidingなるソフトウェアもインストールしました。あとは
遠征の前に追尾のテストですね。。。

 

つづきはコチラ

snct-astro.hatenadiary.jp

*1:オートガイド:赤道儀で星を追尾する際に、望遠鏡にオートガイダーと呼ばれる小さなカメラとレンズをとりつけ、そのカメラで星の動画を撮影し、星がズレたらそれを修正するための信号を赤道儀におくる仕組みのこと。