天文はかせ序二段(仮)

天文はかせ序二段(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

マルカリアンの鎖、モザイク合成、職務質問

まだまだお寒い季節ですが、夜半を過ぎるともうすっかり春の星座です。代表的な星座は、しし座とおとめ座でしょうか。その中間位置のあたりに、「マルカリアンの鎖」とよばれる銀河の集団があります。8等〜10等くらいの小さな銀河達が、ちょうど満月の2倍くらいの領域に鎖状に密集しているのです。

これを以前から撮影したいと思っていて、コモンは一人で遠征してきました。子供達が寝静まった夜の10時半に家を出発。はやま湖へ。月没の1時間前にはやま湖に到着。この場所の独特な闇と静けさには、いつも本能的な恐怖を感じます。もうちょっと広くて周辺の見晴らしがあればよいのですが。

今回はモザイク合成をするため、各12枚x2=24枚を撮影が目標。一枚6分露光でトータル2時間半です。25時すぎからようやく撮影を開始して、27時ころ、ふいに一台の車が近づいてきました。福島県警の方々でした。

「これは何をしているのですか?星の写真ですか?」
「はいそうです。」
「免許証を見せてもらっていいですか?」
「どうぞ」
「・・・」
「この辺りは、自殺者とかも多くて見回っていたんですよ。良くない輩も稀にですが見かけますので、できれば一人で来るのは避けたほうがいいとおもいますね。」
「ありがとうございます、ご苦労様です」

なんて会話。怪しい奴と思われて、だれかに通報されたのだと思いましたよ。でも、これからはやま湖で撮影するのが、すこし気味が悪くなってしまいました。どうしましょう。

さておき、撮影した写真を載せておきます:構図が最低です。

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マルカリアンの鎖
2018年2月23日25:00~27:30
鏡筒と架台:Takahashi ε200 on NJP赤道儀
カメラ:EOS60Da
撮影データ:360sec * 12flames(*2枚モザイク) ISO1600
PHD2による自動ガイド(5秒間隔)

覚書:

・この銀河団、近くに目立つ星がなくて一つ一つの銀河自体も暗いので、導入に苦労しました。30分以上かかってしまいました。天体は手動で導入するのが風流であると思っていた信念が揺らぎました。

・モザイク合成はphotoshopのphotomergeがうまくいかず、MicrosoftのImege composite editorを利用。評判通り優秀なソフト。DSSでスタックした画像をほんの僅かにトリミングして(ガイドエラーのために写真の周辺部が極端に暗くなっている部分を取り除く)、このソフトに読み込ませればあっけなく合成が完成。

・モザイク合成をするときは、写真の縦横方向を、赤緯赤経方向と注意深く一致させた方が良い(その方が撮影と構図の設定が楽)。ニュートン式の場合、イメージセンサーの一辺と鏡筒の軸が平行になるようにカメラと鏡筒に取り付ける。かつ、鏡筒の接眼部と斜鏡の中心を結ぶ線が、赤道儀赤緯軸と平行・垂直になっていなければならない。

・モザイク合成をするときは、事前にプラネタリウムソフトで構図を綿密に定めてくべき。今回は構図が思いっきり失敗。