2016/5/18 11:00 月(湿りの海近くのクレーター)
撮影地:宮城県名取市
カメラ:CanonKissX7,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
拡大撮影:Or7mm アイピースを使用
動画:1920x1080 24fps ISO800 2500コマから2000コマをLynkeosで処理
火星
お久しぶりです。もう五月になってしまいました。夜更けには蠍座やいて座がのぼっています。蠍座の近くには、火星が赤く強く輝いていて、土星と並んでにぎやかです。火星を撮影してみました。
2016/5/18 11:30 火星
撮影地:宮城県名取市
カメラ:CanonKissX7,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
拡大撮影:Or7mm アイピースを使用
動画:1920x1080 24fps ISO800 2800コマから2500コマをLynkeosで処理
惑星撮影で木星などを撮影する場合、これまで惑星面の模様などを見ながら目算でピントを合わしていました。しかし、火星の模様ははっきりしないため、ピント位置がはっきりしません。バーティノフマスクを使うためには、近くの適当な一等星などを導入しピントを合わせてから、火星へ視野を移動しなければならないのですが、7mmのアイピースをつけた状態で移動するのは至難の業です。しかし今回は、ファインダーの精度を追い込んだら、以外に出来ました。はじめからそうしていればよかった。
震災の日の観測会
3月は春休み。「新月期には観測会を致しましょう。期日は顧問が部員の皆さんにメールで連絡いたします・・・」という話になっておりました。GPV予報をみながら、3月11日を観測日としました。しかし、なぜか参加者はゼロ*1。仕方がないので、顧問は公用車のハイエースにNJP赤道儀とε200を積み、一人で遠刈田温泉へ出かけてきました。観測場所は、蔵王少年自然の家の駐車場。そこで外部ゲスト部員(?)のイワイさんと落ち合いました。
夕刻、まだ雲がひろがっていました。明るいうちに赤道儀と望遠鏡をセット。GPV予報は、そのうち晴れると言っていました。それを信じて、コーヒーにカップラーメンを食しつつ、まったりと待ちます。こういう時間も楽しいものです。
木星が高く登ってくる頃、急速に雲が切れ、晴れました。はじめにオリオン座の星雲を撮影し、そのあとM81と82を撮影。
3/11/2016 M81&M82(中心付近トリミング)
撮影地:宮城県遠刈田温泉蔵王少年自然の家
カメラ:Canon D40(赤外改造),鏡筒:タカハシε200 on NJP赤道儀
露出時間:210sec x 15枚,ISO:1600 フラット補正
覚え書き:
・左のM81を優先して画像処理した結果、右のM82の中心部は白く飛んでしまった。これはどうしたらいいのだろう。
・ヤフオクで手に入れた赤外改造D40は、センサーが汚れているようである(中心からすこし右によごれが出ている)。
・夏に行った栗駒山での撮影では周辺減光は気にならなかったけれども、遠刈田では顕著に現れた。次の写真は、フラット補正前の上の写真。
遠刈田の空は、栗駒に比べると大分明るいようだ。
・それで、DSSでフラット補正をすると、やっぱりノイズが強く出てしまう。フラット補正は他のソフトでやるべきか。
*1:メールがちゃんと届いていなかったようです。
木星を一晩観察
木星が衝に近いので、一晩の観察をしてみました。
赤道儀で木星を追尾状態にしておき、20〜30分おきくらいに60秒の動画を撮影することを繰り返しました。途中眠かったり、気が散ったりして、間隔がまちまちですが、23時から翌日の4時前まで撮影しました。
いずれもタカハシMT-200にOr7mmのアイピースを用いて拡大撮影。ISO1600で60秒の動画から1800コマの画像をLynkeosでスタックしています。
静止画ですと、解りにくいのでgifアニメにしてみました。
なんとなく、模様が右上から左下へ流れている様子が、ぎりぎり解ります。
- 画面左下をよく見ると、衛星が移動していく様子が見える。これはイオのようです。
- 予想では、朝方には大赤斑が現れ始めるはずでそれまで頑張ろうとおもっていたのですが、その前にギブアップと成ってしまいました。
- 画像処理のパラメータは、各画像ともほぼ同じですが、一晩の間に大気の状態が大分変わって、写りも全く異なることが解りました。
以上です
ソンブレロ銀河
深夜にもなると春の星座がのぼってきます。オリオン座や子犬座で賑わう冬の夜に比べると、あまり目立つ星があまり多くありませんが、南の空の低いところをみるといびつな四角形が目に付きます。このからす座を目印にして、いくつか星をたどっていけばソンブレロ銀河(M104)が見つかります。小さいけれど、とても美しい銀河です。
コモンが学生であった頃、この銀河を見たくて学校の20cm望遠鏡を借り、何度も探したものですが、ついに見つけることができませんでした。眼視での銀河の姿は想像以上に淡いので、手動で銀河を導入するのは、なかなか難しいのです。
写真で撮影してみると、M104は意外に明るい銀河です。先日のM51に比べても、中心部はずっと明るいですね。前回、meadeのシュミカセで撮影したのはすでに2年前でした(ソンブレロ銀河(顧問) - 天文はかせ入門(仮))。今回は、MT−200で撮影しました。
2/11/2016 M104ソンブレロ銀河(中心付近トリミング)
撮影地:宮城県名取市
カメラ:Canon EOS Kiss X5,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
露出時間:180sec x 10枚,ISO:1600
木星の観測
来月の9日に衝を迎える木星は、ここ最近は一晩中見えています。近いうちに、一晩中撮影して、自転の様子(といいますか大気の動き?)を観察したいなと思っています。
ところで、12日に木星を撮影しました。
2/12/2016 2:50 木星
撮影地:宮城県名取市
カメラ:CanonKissX5,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
拡大撮影:Or7mm アイピースを使用
動画:1920x1080 24fps ISO3200 1500コマから1000コマを選びLynkeosで処理
大気の状態がなかなか良好だったみたく納得のいく仕上がりになりました。
木星の撮影をしていて驚くのは、人間の目の性能の良さです。アイピースを覗いて見る木星は、上の写真とだいたい同じような姿です。しかしこれは、1000コマもの写真を重ね合わせて大気の揺らぎなどを取り除いた像です。実際の動画のデータから各コマを切り出すと下の写真のような映像になります:
2/12/2016 2:50 木星 生データ 16コマ切り出し
こんなにぼやぼやです。こんなに写りがひどいのは、カメラの性能のせいではないと思います。なぜなら、デジカメの液晶画面に映っているライブの木星の像は、もっとずっと奇麗だからです。人間の目は、勝手にノイズリダクションをやってくれているのでしょうね。不思議なことです。
久しぶりの観測
初めに
冬の前半は暖冬で、何となく雲が広がる日が多かった。そのあとは強い寒気がやってきて、薄い雪雲が広がる日が多かった。年度末は忙しいなーなんてつぶやきながらぼんやりしていたら、もう二月。冬だというのに、太平洋側に居るというのになんにもしていないではないですか。
そしてグチ
というのも、顧問としてはモチベーションが下がる原因がありました。それは昨夏に栗駒山での合宿で、レリーズを忘れたために60秒X10枚という安易な条件で撮影したアンドロメダがすごい写りだったためです。名取市みたいな光害地で撮影するのが少しバカらしくなってしまいました。Deep sky stackerでの画像処理は、フラット補正でノイズが強く入るのが悩みだったのですが、空が暗ければ周辺減光も気にならないのですね。それで次回の観測は、遠征にしようかな、でもNJP赤道儀を運ぶのは大変だなー、すこしサイズの小さい赤道儀が欲しいなーと、思っていたらもう二月になってしまった。。
そして久しぶりの観測
建国記念日の夜、列島は高気圧に覆われ、月も細い。残念ながら学生達は試験期間中でしたが、全国の天文ファンが観測をしていたことでしょう。わたくしも久しぶりに観測をし、M51、M104、木星を撮影しました。まずはM51から公開いたしまふ。
2/11/2016 M51子持ち銀河(中心付近トリミング)
撮影地:宮城県名取市
カメラ:Canon EOS Kiss X5,鏡筒:タカハシMT200 on NJP赤道儀
露出時間:180sec x 12枚,ISO:1600
撮影場所は学内の屋上で、巨大なエアコンの室外機がたくさん置いてあります。実験室のエアコンとも繋がっているそれらは、夜中も稼働していて、わずかに床が震えます。16枚撮影したM51のうち、4枚は振動の影響が大きすぎて使えませんでした。今回使用した写真の星像も、室外機の振動のせいで円形ではないのですが、スタックすると平均化されて上の写真のように丸くなります。ということは、振動がなければ星はもっと小さく、星雲ももっとシャープになるはずです。今度撮影するときは、エアコンからもっと離れてみます。まだまだ工夫のよちがありそうです。