最近の撮影の問題点は二つ
- 3分ほどの露光で十数枚撮影していると、出来上がり画像は星が点像のものと流れているものが半々くらいで混ざる。
- DeepSkyStackerでフラット補正を施すと、斜めの引っ搔き傷のようなノイズが乗る。
前者について、撮影場所である屋上の床が揺れているのかと疑っておりました。しかしほんとうの原因は、ウォームギアをシャフトに固定している小さな六角ネジの弛みでした。なぜ気がつかなかったのでしょうね。
後者は、ネット上でも同等の問題の報告があり、「フラット画像の枚数を20枚ほどに増やす」「フラット画像を取得するときのISO値を100にする」などの対策をみなさんなさっているようです。
そこで、去る5月23日、もう一度NGC4565を撮影しました。
NGC4565 Needle Galaxy 2015年5月23日 0時ころ Canon EOSKissX5 ISO1600 直焦点撮影 180秒x20
ε200 on NJP赤道儀 ノータッチガイド。中心付近をトリミング。フラット補正。
まず、追尾はまずまずで、星はだいたい円形です。またフラット画像を単純に増やしてもノイズは改善されず、ISO100で撮影したフラットを用いたところ、若干ノイズが弱くなりました。フラット画像は鏡筒の周辺減光を補正するものだから、ISOは関係ないような気がしますけど(本家のDSSのサイトでは、"The flat frames should be created with the ISO speed of the light frames. The temperature is not important."とあります。)。
トリミング無しの画像がこちら、前回のMT200での撮影画像と比較
(左:F4 ISO1600 180秒 右:F5 ISO800 180秒)
クリックすると拡大します。今回の鏡筒の明るさと感度を頑張ったおかげで、前回の画像よりも銀河の詳細がよく表れているような気がします