天文はかせ幕下

カモメ星雲など

寒波到来の新月期の週末、GPV気象予報が「金曜の夜は晴れるよ」と言っていました。休日前ですし、低学年の部員たちもつれて観測にでもいこうかな、と顧問は考えておりました。そこでめぼしい部員たちにメールを打ったところ、

「今夜はバイトがあるので・・」
「明日は朝はやくから用事があるので・・」

などというような返事しか返って来ません。なんと、暇なスズリョウまでもが金曜の夜に用事が入っているらしく、アベも「風邪をひいた」とか直接関係ないことを述べて誘いに乗って来ません。顧問は、またもや自分の暇さが身にしみて来ました。

「全員しにやがれ腐れ野郎どもが」

とメールを一斉送信しようとおもいましたが、それもなんだか角が立つのでやめにして、一人で機材をハイエースに積み込みました

1月の観測

毎度ワンパターンの枕ですんません。今回は歯医者に行っていて、後から合流したナカムラと二人で出かけて来ました。かれは魚眼で「冬のダイヤモンド」あたりを撮影していましたので、近いうちに報告がなされると思います。顧問は、シリウスの近くに見えるカモメ星雲を撮影しました

f:id:snct-astro:20180116183157j:plain
2018/1/12  カモメ星雲(IC2177)
カメラ:Canon EOS60Da
レンズ:Nikkor 300mm f2.8 ED(->F4)
露光:ISO1600 360sec x 28
架台:NJP赤道儀 PHD2でオートガイド
画像処理:DSSでフラット・ダーク・スタック処理。PhotoShopで強調&ノイズ処理

天気が安定していてシーイングも比較的よく、−4度くらいまで冷え込んだにもかかわらず空気が極度に乾燥していて結露なし。オートガイドも完璧。ノートラブルでストレスなく撮影ができました。撮影の合間にゆったりコーヒーを飲んだりカップラーメンを食べたりしましたよ。みんなくればよかったのにねー。

技術的なメモ

今回の撮影では、赤道儀に分厚いアルミプレートを固定して、その上に二つのカメラを乗せて撮影していたのですが、片方のカメラのガイドは100%完璧で、もう片方のカメラは流れるという不思議なことがおこりました。流れた方のカメラは、VELBONの見た目はかなり強固な自由雲台に載せており、もう片方はアリガタ&アリミゾを介してレンズを直接プレートに固定しています。なのでガイドエラーの原因は自由雲台のたわみしかありえなさそうです。改めて天体撮影のシビアさを痛感しました。

それとですね、うえのカモメ星雲はなんとか仕上がりましたが、使用したNikonF2.8 300mmはだいぶん古い設計のレンズで、その青ハロの強さに限界を感じています。F5.6までさらに絞るか。BORGのEDレンズがほしい。