序
9月の新月期。日本列島には秋雨前線がへばり付いていました。こんな天気で合宿なぞやる意味があるのか?学校でプラネタリウム作りをしていた方が良いではないかと、一部の部員は思っていたとかいないとか。今年は過去最大の14名+教員2名*1で、2夜連続の泊まり込み観測会です。
光害マップでは「緑」と「青」の境界上に位置していて、東側は朝日町の明かりが迫っています。いっぽう西側は朝日連峰が横たわり全くの無光害。晴れなきゃ意味がないのですけど。
9月10日
出発〜
12時半集合。ハイエースに荷物を積みこみ、出発します。
これは毎年恒例。輸送中にε200の光軸が狂わないように膝の上に乗せて目的地まで2時間、我慢してもらいます。江戸時代の拷問、石抱き。「なんでこんな目に」って顔してますね。奥のヒヨリくんはなぜか嬉しそうです。
東北自動車道にのって、一路山形へ。土砂降りです。絶望的ですね。
第一夜
「ASAHI自然観」ではコテージの利用が便利で、学生にとっても財布に優しいです。「バーベキュープラン」を選べば、食材やテーブルなど貸し出してくれます。14名の高校生が食べきれないくらいのお肉を出してくれました。
霧の煙るなか、テーブルなど並べて準備。今夜の観測は諦めて、肉を食って楽しみましょうというわけです。
肉だけではヘルシーではありません。コテージの脇に生えていた、この赤いキノコを炙って食します
(部長)「え?本当に食べるんですか?」
(顧問)「うん、『派手なキノコは毒キノコ』だというのは、迷信ですから。」
(部長)「だからって、論理的にはこれが毒キノコでないことにはなりませんよね」
(顧問)「は?」
そうして陽は暮れていきました。赤いキノコは顧問とヒヨリくんが半分づつ美味しくいただきました。しばらくして二人は「うわー!満天の星空だ!!」と叫び、霧の駐車場へ駆け出していって踊り出したとか*3。冗談はさておき、この後本当に晴れたのです。驚くべきことです。
唐突に星空
このあと、尋常の時間にお風呂に入って就寝する予定だったのですが、なんと晴れました!GPV的にもSCW的にもほとんど可能性ゼロだったのに、自然というのは分からないものです。
2018年9月10日 秋の天の川
Camera: Canon EOS 6D(ノーマル)
Lens: Sigma 15mmF2.8(->2.8)
Exposure: ISO3200 180sec x 4flames
見事な天の川が。この日の「ASAHI自然観」の空の暗さは一級品でした。蔵王や神割崎よりも暗いように感じました。とくに肉眼でみる天頂付近のアンドロメダが非常にはっきり大きく見えて、むかし、顧問が屋久島南端の海浜温泉でみた星空に匹敵したかもしれません*4。
これは東方向のそら。真ん中の赤い輝星はベテルギウスです。薄明前にだんだんと雲が広がってきて、観測終了。おねんねしました。