天文はかせ幕下

最近の撮影スタイル

3分露光で、15枚くらいのライトフレームを確保したら、

「それでは次は何を撮ってこましたろうかな」

と独り言ちて次の対象に移動する。そうして一晩に3~4種類は撮影。

「善哉善哉」

なんて言っておりましたのは、われわれ天文部の”ノータッチガイド*1”時代のお話。2年ほど前でしたか、オートガイドを導入してからというもの一晩で1対象にミッチリ露光をかける撮影スタイルがほぼ原則になっております。

そうして帰宅後に「ぐあーー」と画像処理を行って一枚の写真を仕上げてみますと、寝不足での疲労と相まって、何とも言えない虚脱感でいっぱいになってしまいます。写真の出来具合とは別に、なんだか物足りないのですね。

それで最近は、本命の対象とは別に、スカイメモRで撮影を並行して行うようになりました。100mm前後のレンズなら、ガイドエラーもまず起きませんので放置できるのが楽です。

下の写真は先日の蔵王にて。SEII赤道儀でIC1396を撮影しつつ、スカイメモと85mmレンズで流し撮影していたカシオペヤ座の近辺です。

Cassiopeia

Date: 7th Sep. 2019, 25:00(JST
Location: Miyagi, Mt. zao.
Camera: Canon EOS 6D
Optics: Nikkor 85mm F2(F4)
Exposure: 180sec. x22 (ISO1600)
Guide: Kenko SkyMemoR

レンズは、以前になんどかご紹介していた*2リーズナブルなNikkor 85mm F2をF4まで絞って使用しました。6Dとの組み合わせでは、画像の右下部分の星だけが妙に伸びていて、マウントアダプタのせいでスケアリングのエラーがあるのかもしれません。右下部分は少々トリミングしてあります。

スカイメモではないのですが、今回はついでにもう一つ撮影してました。薄明前の30分弱の露光でのM31です:

M31

date: Sep. 7th, 2019
location: Miyagi, Japan
optics: Mamiya Apo-sekor 250mm F4.5
camera: ASI-294Mc pro
mount: Kenko SE2, PHD2 guide
Exposure:gain121, brightness 30, 180sec. x 8flames
sensor temp.:0 deg.

思ったよりも色が出なかったのは、さすがに露光時間が足りないからか。機会があれば次回にじっくり撮影してみましょう。

 

 

 

*1:ノータッチガイドは和製英語。ではオートガイドなしでの撮影のことを英語圏の人は何と呼んでいるのか、そもそもそれに対応する呼び名があるのか?ずっと気になっていながら調べておりません。

*2:Xenotarレンズで天体写真 - 天文はかせ序二段(仮)