天文はかせ幕下

ブロードバンドで主張したい、2021年版のIC1396

IC1396

date:2021-9-11,

Location: Jodo-daira, Fukushima

Optics: Mamiya Aposekor, 250mm F4.5, heuib II Filter

camera: ASI294mc-pro

exposure: 240s gain120 53flames

coolong temp.: 0℃

 

先月の浄土平遠征にて、スカイメモにmamiya Aposekorを載せて撮影していたIC1396です。思いつくことをダラダラ書いていきたいと思います。

色について

最近、ブロードバンドがナローバンドに侵食されつつあると感じています。

M17やサドル付近、カリフォルニア星雲などの対象は、カラーカメラでは赤一辺倒な退屈な絵になってしまいがち。同じ対象をナローバンドで撮影した時の賑やかさには負けてしまいます。

しかしカラーカメラはカラーカメラで、魅力的な表現ができないものでしょうか。一つの方法は、チャンネル減算マスク(リンクはよっちゃんの動画)などをつかって赤の中でほんのわずかに優勢な青を引っ張り出すという方法。

実際、2年ほど前に月山で撮影した下のIC1396の画像処理では、そのようにして色が単調になることを避けようとしています

IC1396 (reprocessing)

しかし、副作用で周りの星の色まで変になっているようにも見えます。チャンネル減算マスクの使いどころがよくなかったのかもしれません。

 

今回の2021年バージョンIC1396。色彩が単調になることを恐れずに、ガンガン赤を出すという方針で処理をしました。チャンネル減算マスクは封印し、その代わり、星雲の中にいくつかある星の青や、ガーネットスターのオレンジは、しっかりアクセントになるように色彩を強調しています。

PCCで処理すると、マゼンダよりは朱色に偏るのも、この星雲の特徴なのじゃないかと思っています。ケフェウス座付近の散光星雲は、色彩が独特で面白いですね。

スカイメモでの一軸ガイド

この写真はポタ赤のSkyMemoRに250mmF4.5のレンズ+294mcを載せて撮影しました。

以前の星沼合宿で、同じ組み合わせでアイリス星雲と撮ったところ、4分露光ではさすがにガイドエラーがでました。今回はPHD2で1軸ガイド撮影。ほとんどガイドエラーはありませんでした。SkyMemoRは本当に素晴らしい赤道儀、このブログでは何度も褒めちぎっているのですけど、この声がkenkoさんに届けばいいなと思っております。

さて構図です。本来、日の丸のつもりで合わせておりました。しかしクランプ閉めたら構図がズレていたのです。1396は相当に淡いので、撮ってだしのプレビューでは気づかなかったんですね。

しかし、結果オーライで悪くない構図になりました。