天文はかせ幕下

結果に欲張らず,撮影していきたい

”Just the way you are(素顔のままで)”は,Billy Joelの代表曲の一つです.しかし,本人のインタビューによれば,この曲の録音のあとは手ごたえが薄く,ヒットするとはほとんど思わなかったのだそうです.

天体写真もこの例にもれず,「これ傑作じゃん!」って興奮してSNSにアップした天体写真は概して反応がイマイチだったりします.反対に「まあこんなもんかな」って無感情にアップした写真が受けたりして.そんなもんでしょうか.

 

先週金曜日の夜は,神割崎でヒアデス星団を撮影しました.

空の状態がイマイチで枚数が稼げず,今回は大した結果に成らないなあと落胆しながら撤収.休日にあまり気持ちが乗らずに画像処理しました

The Hyades

Date: 2022-11-25
Location: Kamiwari-saki
Optics: Mamiya Apo-sekor 250mm F4.5, EOS6D (Twin)
Exposure: 240s x 99f + 10s x 10f, ISO1250 (left)
240s x 46f + 10s x 10f, ISO1250 (right), 2 panel mosaic
Processing: Pixinsight, AstroPixelProcessor, Photoshop

 

Twitterにアップしましたところ,これが反応が良かったのです.とくに何時もと違う方々からコメントいただけて,顧問は喜びました.思い入れの薄い作品だっただけに,意外なことでした.

それで最近は,撮影の結果に欲張りすぎていたのかもしれないな,と気づきました.

思い直して自身を反省してみますに,天体写真の経験を重ねるごとに,他の人が撮れないような秀でた結果を残したいという気持ちが高まっています.チリのリモートについては特にそうです.これが行き過ぎてしまうと,画像処理で無理をしてしまったり,撮影が楽しくなくなったりという副作用が生じます.これは良くありません.

願わくば,欲張りを抑えて初心者のころのように結果を喜び,身の丈ありのままで撮影していきたいものであるよなあ.と思ったのでした.