天文はかせ幕下

慣れない星景写真をガンバル

「ワシもたまには星景写真を撮ってこましたろう。昨年の賞与にて購入したsigma社の20mmF1.4Artレンズもあることですし。」

などと顧問は考えていました。明け方に昇ってくる天の川の景色が狙いです。

18日の日中は寒冷前線宮城県地方を通過し、夜半から空気が入れ替わって晴れる予想でした。ここしばらく霞んでいた空も、雨上がりでスッキリするかもしれません。

このチャンスを逃してはならない。撮影地は神割崎の南側、北上川の河口あたりです。

それでは出かけて参りましょう。

GoogleMapのロケハンが不発

しかし問題があって、ロケハンをしていません。仕方なくGoogleMapでそれっぽい場所を物色します。そうして撮影スポットを2か所に絞りました

一つ目は、白浜海水浴場。下の矢印の起点にカメラを据えて、東南方向を撮影すれば、手前の波打ち際→白浜岬→天の川という構図が期待できます。

二つ目は、長面浦という入江の手前から山越に天の川を狙う構図です。

しかしこれ、現地に到着してみたらどちらもダメで、白浜海岸はLED街灯が明るすぎ、長面浦は防潮堤が高すぎて、絵になりませんでした。顧問は焦りました

考えなく走り回る

ああ天の川が高くなってしまう。あたりを走っていたら、たまたま開けた景色を見つけました。そこで撮った写真がコチラです

どうなんですかコレ。近景が汚らしい柵&いたづらに枝がグジャグジャした気色悪い木です。

「うーん、つまらん写真」

とつぶやいて、この場所を後にしました。

このあと近くの堤防に移動し、時間も無いのでそこで撮影を続けました。

固定撮影で20秒露光を10枚とり、地上基準と星基準でスタックした結果を合成しています。解放F1.4ですとISO1600でもヒストグラムのピークが真ん中あたりに来ます。周辺減光もPhotoShopのカメラプロファイルを使ったフラット補正がキレイに決まりました。

ただ星景写真としては平凡だよなあ。堤防の下に降りて、波打ち際を近景に入れてみようかしらん。顧問は愚考しました。見ると10mほど下に黒い海がうねっています

海鳴りも大きく、全く気が進みません。いやいや、それしきのことで怖気づいてどうする。しぶしぶ階段で下っていきました。そうして撮ったのが次です。

MilkywSeaside Milky Way in Springay

これを今回の「作品」としたいと思います。DeepSky写真と違って、星景写真で「作品」と書いてしまうと、なんだか小学校の図画の時間に、隣の女の子に自分の絵を覗き見られたときに感じたような、気恥ずかしさがありますが、多分慣れの問題でしょう。

 

最後にひとりで記念写真。

星景撮影は機材が軽くて楽だけれど、本格的なスポットを追及すると精神的に疲れます。冬山登山して撮影しているような人たちは並大抵の根性ではないなと感心しました。

来月はまたDeepSky撮影に戻ります