天文はかせ幕下

sharpCapでplateSolving Cartes du Cielで自動導入(覚書)

電子観望会にて、プレートソルブ で導入精度を高めつつプラネタリウムソフトから対象を指定して、スムースかつエレガントに自動導入ができるようにしたい。ということで、あれこれ調べた挙句:

  • キャプチャソフト:SharpCap
  • プレートソルバー:All sky plate solver
  • プラネタリウムソフト:Cartes du Cial (Sky charts)

三つの組み合わせで行うことにしました。用いたマウントはCEM70G、カメラはZWOの天体用CMOSカメラ(asi294mc-pro)です。このエントリは、その導入のための覚書です。

  1. ドライバのインストール:CEM70Gをパソコンから制御できるようにするため、
    Ascom platform
    iOptron ASCOM Driver and Commander for CEM120/70
    の二つのドライバーをパソコンにインストールしておく。

  2. SharpCapのインストールと設定:SharpCapはここからダウンロード。年間10ポンドを支払って、PRO版にしておく。
    -ソフトを起動して、"File>SharpCapSettings"と辿って、"Hardware"タブ内の"Mounts"から、上記の"iOptron ASCOM Driver and Commander for CEM120/70"を選択しておく。こうしておけば、SharpCapから赤道儀の制御が可能になる。

  3. プレートソルバーのインストール:All sky Plate Solverはここからインストール。その後の必要な設定はTak's Blog:All Sky Plate Solver & StellaNavigator 10を参照。
    -All Sky Solverがインストールできれは、ShapCapは自動的にプレートソルバーを認識してくれる。一応"File>SharpCapSettings"から"PlateSolving"タブを選択して"Plate Solver: detect automatically"が選択されていることを確認。デフォルトではプレートソルブ 後のアクションとして"Sync mount and re-centar target"が指定されている。つまりプレートソルブ を行った後、SharpCapは赤道儀を制御して自動的に対象を真ん中に入れてくれるようになっている。

  4. プラネタリウムソフトのインストール:Cartes du cielはここからダウンロード。インストールが済んでソフトを起動すると,はじめは観測値の設定画面など出てくるので適宜設定する。"Setup>general"と辿り"Telescope"から”ASCOM”を選択。次に"Telescope>Connect telescope”と辿り"Ascom telescope interface"を立ち上げて、”Driver selection”から"iOptron ASCOM Driver and Commander for CEM120/70"を選択すると、Cartes du cielから赤道儀が制御できるようになるる。そしたら"Ascom telescope interface"の下の方の"Connect"ボタンをクリックすると、赤道儀が認識される。

実際の観望会では、次のように操作をおこなうのが最もスピーディと思われる:

  1. 赤道儀のを設置して、極軸を合わせておく。

  2. 日付や緯度経度などの初期設定を済ませた後、赤道儀のコントローラのから、"search zero position"を選択した後、"one star align"を選択。赤道儀が目的星に向いた後、その星が実際に導入されていなくても"ok"と押してアライメントを終える。以後、赤道儀コントローラーは触らない*1

  3. Carte du ciel を起動して赤道儀と接続し、任意の対象を選択。"slew"を選択してその対象を導入する。初めのアライメントがイイカゲンなので、目的の対象は導入されていない(だろう)。

  4. sharpCapを起動して、カメラを接続しプレートソルブ を実行。解析がうまく終われば、赤道儀は自動的に動いて目的の対象が中心に入る。

  5. 以降は、Carte du cielから自動導入を行い、観望会を進めていく

という感じです。以上の導入にあたってはtwitter上でそーなのかー氏をはじめ、おののきもやす氏やHiropon氏から助言いただきました。またブログの情報としてほしぞloveログとTak's Blogが大変参考になりました。ありがとうございました(おしまい)。

 

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自動導入のテストが終わった後、名取市の自宅から撮影したM27です。よく写ります。

 

*1:one star alignを済ませてから,コントローラを浸かって目的の対象へslewして,そのあとSharpCapでPlateSolveを行って修正をかけても,導入がうまく行かなかった。おそらくコントローラーとソフトウェアの間で座標系の基準(JNOW/J2000とかの)の違いがあるのが原因ぽいが,設定法がわからない。