天文はかせ幕下

クールファイル補正法をPixinsightのスクリプト化しました

あぷらなーと氏が数年前に考案した「クールファイル補正法」をPixinsightのスクリプトとして利用できるようにしました。コーディングをしてくれたは気鋭の大学院生だぼ氏です

これを書いているコモンはHelloWorld程度の下地を作って、あと口出ししただです。

今のところ開発中ですので、このスクリプトによって損害が発生した場合は

「ご、ごめんね(泣」

と謝りますが、責任追及や賠償には応じられませんので、ごめんね。

さっそく導入方法

  1. 以下をクリック

    リンク先の緑色のボタンから”Download zip”を選択してください。

    f:id:snct-astro:20220205171536p:plain

  2. 落ちてきた"CPI_script-master"を以下に指定するフォルダにコピーします

    windowsなら
    C:\Program Files\PixInsight\src\scripts

    Macなら
    MacintoshHD>Applications>Pixinsight>src>scripts

  3. Pixinsightを起動します。
    Script メニューから、以下の Feature Script を実行します。 

    f:id:snct-astro:20220205161436p:plain
    すると下のウインドウがでます

    f:id:snct-astro:20220205172212p:plain
    ここの”Add”から先ほどコピーしたフォルダ ”CPI_script-master” を指定します。

    f:id:snct-astro:20220205161842p:plain

    こんなメッセージが出ますので、OKして、さらに”Done”をクリックして終了。

  4.  以上でScriptへの登録は終わりです。
    Script > Utilities > ColdPixelInterpolation
    と辿って、起動できます。うまくいっていれば下の画面が立ち上がります。

    f:id:snct-astro:20220205162329p:plain

使用方法と機能

使用法は説明の必要がないほど簡単です。

  1. 「+Add」ボタンを押して、フラット補正・ダーク減算が終わった複数枚のファイルを指定します。
  2. Cold Sigmaは、クールピクセルを検出するための閾値(CosmeticCorrectionのColdSigma値)です。初めはデフォルト値のゼロで試します
  3. 必要に応じて、出力ファイルを保存するフォルダーを指定したり、出力ファイルの名前や添え字を指定したりします。ここではデフォルトのままにしておきます。
  4. 「EXECUTE」をクリックして実行します。

上手くいけば、pixinsight上には「クールファイル」が表示され、作業ディレクトリに生成された"corrected"フォルダ内に

  • [A] クールファイル補正が適用されたライトフレーム達(ファイル名XX_cf.xisf)
  • [B] 位置合わせなしスタック画像
  • [C] 位置合わせなしスタック画像にCosmeticCorrectionを施した画像

の3種のファイルが保存されています。クールファイルは特に使わないので、確認後消して大丈夫です。あとは、[A]のファイル達に、位置合わせやカブリ補正など必要な処理を施した後、スタックします。(説明終わり)

補足

「クールファイル」は[C]から[B]を引いた画像で、その白い部分が検出されたクールピクセルを表しています。クールファイル補正法は、このクールファイルを処理前のライトフレームにそれぞれ加算して出力しています。もしコールドピクセルの検出が過剰であるなら、少し大きい値を指定してやり直します。

蛇足

後で書き加える。