天文はかせ幕下

みん100の画像を、さらに強調して見ました

元旦の撮影以来、もう50日ちかく遠征先で撮影できていません。悲しいことです。

 

さて、ひと月ほど前に結果が発表された天文リフレクションズの「みん100プロジェクト」(註:ブログやSNSで繋がっているみんなで協力して同じ対象を撮影し、総露光100時間を目指してみたらどうなるか?というプロジェクト)。本天文部も焦点距離400mmコースのNGC1333&IC348の撮影に寄与すべく、元旦にFC76で撮影しました。じっさいには構図失敗して、あまりお役に立てなかったんですが、その結果は以下でご覧になれます。

NGC1333&IC348の撮影には、全部で7名の愛好家の方々が参加され、総露光時間は27時間。全てを加算平均した結果はこんな感じでした、

f:id:snct-astro:20200217220236j:plain

十分に素晴らしい結果です。ですがこの画像は、単純に加算しただけですので、それぞれ数時間の露光で得られた元画像からノイズやエラーが平均化されただけです。つまりさらに強調がかけられるポテンシャルが十分にある筈です。

全画像をレイヤー化した*.psdファイルは、上記のサイトからダウンロードできるようになっており、CC BY-SA*1が宣言されてます。ですので、ちょっと遊んで見ました。

ストレッチには、最新の流行手法をふんだんに取り入れました。だいたい以下のような流れです。

  1. PixinsightのArcsinhStretchで軽く強調
  2. 1.に対してStarnet++を施して「星消し画像」と「星だけ画像」を取得する
  3. 「星消し画像」にPixinsightのHDRMultiScaleTransformをかけて、構造を強調
  4. PSで「星だけ画像」に明るさの最小値と彩度強調をかけて、星像を調整
  5. 3.に4.を重ねる。
  6. トーンカーブで、「でてこいやぁ!」とさらに強調。
  7. 最後に体験版のTopazDenoiseで、仕上げ

そして得られた結果がこちら:(自信を持って)ででん!!!

IC348 and NGC1333

いやー。自分の撮影した写真じゃないので好き放題言いますが、これ凄いですよね。ASTROBINの"Image of the day" を探しても、なかなかこのレベルのは見つかりませんでした。

処理した感じでは、もっと強調できそうです。腕に覚えのある方、試して見てはいかがでしょうか?

 

*1:作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める。