天文はかせ三段目

天文はかせ三段目(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

RASA11を安全に赤道儀に乗せる手続き

我々の部にて、昨年度に購入したCelestronのRASA 11"。ハマれば素晴らしい性能ながら、性質はじゃじゃ馬。大きさ・重さ・シビアなピント、どれをとっても一級品です。顧問もまともな撮影が出来るまでに1年はかかりましたし、今でも失敗します。

国内で、この望遠鏡を使いこなしているアマチュアが何人いるのか? 知る由もありませんけど、両手で数えられる程度ではないでしょうか?  ところが天リフ経由で界隈のブログを拝見していたところ、今月に入って急に2名のユーザーが増えたことを知りました!

しかも同日のブログエントリです。一人目の御仁は、最近になって天文ブログを始められた方のようですけど、挙げられている写真を拝見するに、もともと相当の経験をお持ちであると拝察しました(そうでなければRASA11"を買おうなんて思いませんよね)。二人目の御仁は、言わずと知れた有名な方です。RASA11"もツインで運用されるのかなと期待してましたが、ひとまずシングルでぼちぼち(?)始められるようです。

お二人とも実物が届いた後に、筒の巨大さに戦慄されたようです。ふふふ、そうでしょうそうでしょう。私もkyoeiから届いたときはビビりましたよ。というわけで・・・

RASA11" 入門:赤道儀に載せてみよう!

この巨大な筒を、安全に赤道儀に載せる方法について考えてみたいと思います。

RASA11"にはロスマンディ規格のアリガタが、鏡筒に固定されています。これを赤道儀のアリミゾに嵌め込んで、クランプを閉めていくわけです。まずはお手本を・・・

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悪い例!

こんな風にやってはいけません!筒の直径は30cmを超えていますので、上の写真の状態にて、顧問には赤道儀のアリミゾが全く見えていません。手探りで「はまったかな?」感触を得て、クランプを閉める。手を離したら

「ドスーン!バリーン!!」

なんて、想像するだけで恐ろしい。周辺の遠征仲間の皆さんを、恐怖のどん底に叩き落とすことになってしまいます*1

ではどうするか?私の方法は以下の通りです。まずは

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このケースを使います。これはアイリスオーヤマのRV1000という型番のRVボックスです。ご覧のようにRASA11"がぴったり収まります。普段はこれを、車の後部座席に装填して、遠征に出かけておるわけです。

この箱を使って、

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このように蓋をしたボックスの上にRASA11を載せて、赤道儀の横へ持ってきます。補正版には蓋がしてあります。赤道儀は、鏡筒が天頂の反対を向く姿勢に固定しておいて、まだカウンターウエイトは付けません。蓋の上に滑り止めシートを置いておくと、尚良いでしょう。

この状態で・・・

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カチャンと。

クランプをしっかり閉めます。矢印は、赤緯方向のバランスが取れる大体の位置を表しています、アリミゾ固定時におよそバランス位置に来るように、三脚の高さを予め調整していました。

そうしたら赤経軸の固定を解除して、カウンターウエイトを装着します。

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こんな感じです(注:この状態でもまだ鏡筒側が重い)。装着はこれで終わりです。撤収するときはこの手順を逆に辿る形ですね。

問題は、赤緯方向のバランスを取るときなんです。現状では

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こんなふうに、腹で筒底を支えながらアリミゾのクランプを緩めて、アリガタをスライドさせています。これが危なっかしいんですよね。何かもっと安全で楽な方法がないものか、アイデア募集中です。

おまけ:新フード 

蛇足ですが、秋の遠征に備えて新しいフードを製作しました。

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遮光環つき。巻きダンを4重巻にしてから薄いレジャーシートを貼り付けています。スパイダー付きのプラ板を先端に取り付けて、ケーブルを這わせるようにして見ました。これで星像が改善するのじゃないかなーと期待してます。




 

 

 

*1:真面目な話、口径25cm越えの鏡筒を、アリガタ・アリミゾ方式で固定するという設計があまり好ましくないのでは?と考えます。遠征使用を想定した筒であれば、鏡筒バンドで固定する方がずっと安心です。タカハシのCCA-250もアリガタ・アリミゾ方式ですが、あれを落下させてしまったら・・・。