天文はかせ幕下

夕刻のレナード彗星

レナード彗星(C/2021 A1),今年を締めくくる楽しい彗星になりました。とくに近日点通過後,夕空に回ってからはバーストを繰り返して日替わりで尾の形が変化する目まぐるしさ。南半球の方々の凄まじい写真を見るにつけ我慢できず,北半球での夕空の低空の不利を承知の上で撮影に行ってきました。

こちらがその結果。

C/2021 A1 (Leonard),

12月始めの撮影では4°弱だった尾は,5°以上まで伸びていました。

上の写真,それほど暗くない亘理町鳥の海からの撮影でした。はじめノーフィルターのカラー撮影をしてみたところ背景の星がほとんど映らなかったので,急遽IR720フィルターに切り替えたのが功を奏したようです。おかげで長い尾っぽが写ってくれました。

私がTwitterに上の写真をアップしたのが22日の夜,その直後に天リフの編集長がカラーの鮮やかな写真を示してくれて,そっちのほうが素晴らしかった。

さらにこの後,いろんな方々が長い尾の写真を捉え,TLはレナード彗星祭りでした。

低空の撮影をするときは,IRフィルターはかなり有効。ですが標高を稼いで暗い空で撮影した画像には敵わないようです。南北の低空が見渡せて,標高が高くて,光害のない場所って,ないかなあ。日本で探すのは難しいか。