天文はかせ幕下

1年半前の撮影画像を再処理

顧問は、自分が書いているこのブログを過去から読み返してニヤニヤすることがよくありますが、それが楽しいのは

「昔は、下手くそだったなー」

と、今も下手なりに成長具合がよくわかるからです。天体写真で有名な方々のブログを拝見しても、過去記事の方へたどってみると案外数年前には並みのレベルだったりして驚くことがあります。

我々の天文部は、2011年の活動再開以来、ずーっとノータッチガイドでした。ようやくオートガイドを導入できたのが1年半前の秋頃。その第1作はM33でした。晩秋のころで、湿度が高いながらもシーイングの良い夜でした。ぶっつけ本番だったのに800mmの焦点距離で360秒露光が歩どまり100%だったのを覚えています。あのとき撮影した素材は、今の視点から見ても品質が高かったはず。その当時の作例は

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/s/snct-astro/20171102/20171102171226.jpg

こんな感じでした。顧問と、当時の部員だったアベが別々の夜に撮影した2晩分のデータをスタックしたものでした。それぞれの晩の、鏡筒の固定位置がずれていたために光条が八重になってはいるものの、悪くはない様に見えます。でも、この当時はDSSでスタックしたあとGIMPトーンカーブや彩度を調整しただけの画像処理でした。

そういうわけですので、3連休のひまつぶしに再処理をして見ました。

Triangulum Galaxy M33

Date: 25th and 25th, Oct. 2017
Camera: Canon EOS 60Da
Optics: Takahashi epsilon-200(800mm F4)
Mount: Takahashi NJP with PHD guide
Exposure: 360sec. x 12(ISO1600) + 240sec. x 15 (ISO3200)

当時のレタッチとのもっとも大きな差は、マスクを使って暗い部分にだけノイズ処理をかけるようにしたこと。あとハイパスフィルターはやりすぎると星がガリガリになってしまうので星マスクで星にだけシャープ処理がかからないようにしています。

天体写真では画像処理の閉める割合が大きいなと改めて痛感。来春の銀河の撮影が楽しみになってきました。