天文はかせ幕下

新たな部員を迎えて

こんにちは。
天文部3年のAです。久しぶりに部員がブログを書いています。
(最近ほぼ先生の個人ブログだったと思います...)
春になり、天文部にも新入部員が入りました!嬉しい限りです。
今回は1年生を含め9人で行った観測についての話をまとめたいと思います。

ー4月22日(金)ー

天気は晴れ。春の穏やかな風が吹いている。
目的地は「はやま湖」。
バス釣りの名所の1つで、多くの人が訪れる。
自然に囲まれた場所で、秋は紅葉が美しい。
行ったことのない場所は、とてもワクワクする。

出発時刻は17時頃。学校から「はやま湖」までは車でだいたい1時間。
移動中は和やかな雰囲気である。1年生も会話に花を咲かせていた。

先生が唐突に言った。
「そういえばですね、はやま湖には1人で行きたくないんですよ。」
(⁉)
どういうことなのかと思い、続きを聞いてみた。
要約すると、20時頃になると道を明るく照らしていた街灯が消え、周囲が暗くなる。橋の前に置いてあるオブジェ?のようなものが「人」に見えて大変紛らわしい。とにかく不気味に感じる場所ということらしい。
言われてみれば確かに、道幅も狭く曲がりくねっていて、民家は少し離れた場所にはあるようだったが人の気配はあまりない。
私も少し恐ろしくは思うが、それよりも、先生が「1人では行きたくない。」と言ったことに驚きである。個人的に先生に抱いていたイメージは「撮影のためならどこへでも行き、暗闇も怖くない。撮影にかける熱量がすごい。」という感じだった。言い過ぎたかもしれないが、少なくとも幽霊という非科学的なものは信じていないと思う。実際、幽霊を完全に信じているといった様子はない。それでは一体、何が怖いのか。
暗闇というだけで既に怖いと思ってしまう私としては、不思議である。
しかし、この後の出来事を考えると、この謎は解決?するのかもしれない...。

ーAZ-GTiー

動画でも軽く紹介したかもしれないが、新しく部費で買った、自動導入経緯台である。
「制御をスマホアプリで行うことができ、セッティング作業さえしてしまえば、目標とする天体の導入や追尾も簡単で、初心者にも使いやすい。」という商品のようだ。
今回の観測で初めて使う機材で、大変楽しみだ。
しかし、このスマホアプリというのがなかなか曲者らしい。
(私は興味はあるものの機械に疎いため、邪魔にならないよう端に避けつつ、頼もしい仲間に任せていた。)
結論から言うと、1回目から使いこなすということはできなかったようだが、次回はAZ-GTiを用いての観測を楽しめるよう、解決策を考えつつ対応していきたい。
私も使ってみたいという気持ちはあるため、徐々に使い方に慣れていきたいと思う。

ー?ー

ここまで何事もなく、のんびりと観測を続けていた。
しかし、事が起きたのは先生が席をはずしたときのことである。

「ウワァー...!!!」
「(?)今、何か聞こえなかった?」1年生が尋ねた。
聞こえなかったことにしたかったが、その場にいた部員全員が聞いたようである。
そう、確かに男の叫び声が聞こえたのだ。先生の声かということまでは分からなかったが、さすがに心配だ。みんな肝が据わっているようで、面白さ半分、不安半分といった様子で見に行こうと言い出した。
さすがに全員行くのもおかしいと思う。私を含め4人はその場に留まった。
・・・
少しして、様子を見に行った部員たちが戻ってきた。先生も一緒である。
先生は平然としていて、特に何かあった様子はない。無事で何よりだ。

後で聞いた話だが、先生もあの時、叫び声を聞いたらしい。
だが、「あぁ。部員がいたずらでもしているのかな。」と思ったそうだ。
少し不思議である。部員全員が聞き、先生も聞いた叫び声。
私は先生が何かにつまづいたとかそんなことだろうと思っていた。
でも、話を聞いた今は違う。私たちの誰も叫んでいない。

もちろん、ここで霊的なものだろうと決めつける気はない。
最初に書いたとおり、「はやま湖」から少し離れたところには民家がある。
そこの住人が叫んだだけという可能性もあるのだ。

夜の静かな自然の中、人の声はどこまで届くのだろう。

暗闇の中、私たちの乗った車は古びた案内板の横を通り過ぎていく。

4月22日観測での集合写真

ーまとめー

ここまでお読みいただきありがとうございます。
書きたいことが多くて長くなってしまいました。
(これでも短くしたつもりだったのですが...)
今回の観測はこのような感じです。読み返してみると、なんだか天文部ではなく、オカルト部のような感じがします。内容に偏りが生じてしまいました。もちろん天文部なので、天体観測もしています。途中不思議なことも起きましたが、1年生も「初の天文部としての観測」楽しんでいたようで嬉しいです。
頼もしい仲間が増え、天文部としての活動も今後より活発になっていけたらいいと思います。

 

ー追伸ー
とても個人的なことではありますが、4月は私の誕生月です。今年18歳になりました。18歳になったということは、親に連絡しておけば、夜も時間を気にせず、天体観測を楽しめるのかもしれません。嬉しいです。