天文はかせ幕下

4月は田束山に遠征

田束山は「たつがねさん」と読みまして、南三陸町の中心部から北に5kmほどに位置しています。標高は500m余。春特有の霞を避けるために遠征先に選びました。

こんなところです。

田束山からの眺め

撤収が済んだ朝に撮影しました。こういう見晴らしがよくて開放的なところは、一人で撮影するときも恐怖感が薄らいで良いです。眼下には、普段の撮影地に使っている神割崎も見えます。

周辺は十分に暗くて、夜間の車の出入りや、近くを車が通過することも全くありませんでした。

撮影中の一コマ

ベンチに座って一人やらせ撮影。遠方の光は歌津町の方向です。肉眼ではさほど気になりません。

この時期は、風が強かったり空が霞んでいたりで、撮影対象がどうしても制限されてしまいます。

「これが撮りたい」

って対象が不在のまま、今回は苦肉の選択でへび使い座の淡い散光星雲を選びました。Mamiya ApoSekor 250mmとEOS6Dのツインで撮影します

撮影中の一コマ

こちらがリザルト

SH2-27

Date: 2023-4-22
Location: Miyagi, Tatsukaba-san
Optics: Mamiya Aposekor 250mm F4.5
Camera: Canon EOS6D(HKIR), twin
Exposure: 112f x 120s + 166f x 80s = 7.4h, ISO2500
Processing: Pixinsight, Photoshop

最も明るい青い星がへびつかい座の ζ 星です。赤い散光星雲の明暗のパターンは、この星の光に照らされているとみなすと、遠近の辻褄があるように見えます。星雲の一部が突起状に飛び出ているのは、ζ星の重力に引っ張られた結果かもしれません。

カシオペア座のIC59とIC63も、青い星と突起状の散光星雲の組み合わせが類似してます。ぐらすのすち君が撮影した例をご紹介

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結果としては「こんなもんかー」ですかね。ただ、南三陸町観光協会ツイッターリツイートされたのが嬉しかったり

わあ!美しい!!✨✨ https://t.co/DRonO9LMBb

南三陸町観光協会 (@MSkankou) 2023年4月26日

撮影地はマナー良く使いますので、閉鎖したり街灯立てたりしないでね。

 

そういうわけで4月の撮影はおしまい。来月は新入部員を連れて遠征するので、撮影できないかもしれません