天文はかせ序二段(仮)

天文はかせ序二段(仮)

仙台高専(旧・宮城高専)天文部の活動記録です

photoshopで行う高精度なフラット補正

はじめに 作例:ひまわり銀河 準備 フラット補正をおこなう 割り算による補正 引き算による補正 おわりに はじめに ここでは、photoshopのみを用いて、フラット補正を行う方法をご紹介します。補正の精度はかなり高く、輝度ムラだけでなく色かぶりもほぼ完全…

おとめ座銀河団

冒頭から私事で恐縮ですが、わたしは9月生まれの乙女座です。ぱっとしない星座であって、一等星のスピカ以外は目立つ星が少なく存在感がありません。実は未だに、どれとどの星を結べば「乙女座」が構成されるのか、よくわかってなかったりします。 乙女座の…

春の系外銀河撮影

学校は春休みに入って、静かになりました。猛烈な活動で学内に知られる、我々天文部のプラネタリウム班も、ここ数日はさすがにお休み(予算を使い切ったので、することがないのだろうと思います)。 陽気もすっかり春模様です。暖かい雨降って、気温が下がっ…

冬の終わりに天の川

気がつけば2月も下旬。薄明のはじまるころには南東の方向にさそり座が登ってきて、天の川も低く横たわります。今の時期はちょうど、明けの明星の金星と、土星、木星も並んで見えてなかなか絵になるのではないかと考えて、日曜の未明に撮影に行ってきました…

北天の分子雲に挑戦

前置き 先日、岩本彗星の撮影をしていたときのついでに、M81とM82の周辺も撮っていました(といいますか、こちらが本命で岩本彗星はついででした)。最近よく使っているフルサイズの6Dと500mmレンズの組み合わせでの撮影ですと、この二つの銀河は小ぢんまり…

岩本彗星を撮影

13日の夜から14日にかけて、岩本さんが発見した岩本彗星(C/2018 Y1)の明るさがピークに達するという予報が出ていました。翌日の午前に休みをいただいて、撮影に行ってしまいました。V字のテイルを映し出すことができて、ひとまず満足。 Date: 14th, Feb. 201…

1年半前の撮影画像を再処理

顧問は、自分が書いているこのブログを過去から読み返してニヤニヤすることがよくありますが、それが楽しいのは 「昔は、下手くそだったなー」 と、今も下手なりに成長具合がよくわかるからです。天体写真で有名な方々のブログを拝見しても、過去記事の方へ…

天体写真のカラーバランスと,色のコントラスト

はじめに 天体写真のカラーバランスを整えるのに通常行われるのは、写真の背景部分がニュートラルなグレーになるように調整することです。しかし、この操作をちゃんと行っても、写真全体のカラーバランスが崩れてみえることってないでしょうか?私の経験では…

Nikkor 85mm F2で天体写真(再び)

昨年の8月ごろ,ヤフオクにて安く入手した表題のオールドニッコールレンズを紹介しました。そこで引用したブログからの受け売りですが,Xenotar型と呼ばれるタイプのレンズ設計が,安価ながらも非点収差や歪曲収差をよく補正していて,天体撮影に向いている…

オリオン大星雲M42,M43

2月になりました。天体写真の冬シーズンはオリオン大星雲を締めくくりにしようと思ってまして、ようやく撮影しました。いつものはやま湖にて。学生たちは来週から期末テストなので、顧問一人です。 M42はこの時期だと南中するのが20時くらい、ちょっと遅き…

プラネタリウムの展示会を行いました

本校の天文部、学生たちの活動の中心はプラネタリウム作りだったりします。その詳細は本ブログの上の方にリンクを貼っている、プラネタリウム班(以下、プラ班)のTwitterをご覧いただければとおもいますが、ここ数日更新がない様子ですね。 じつは先日の日…

望遠鏡で見た銀河の様子を再現する

今週末には,天文部プラネタリウム班のイベントがあります。顧問の私も,おてつだいとして展示物の準備などしております。 その過程で表題の件,銀河を望遠鏡で見たときのあの淡くぼんやりしたイメージを画像として使いたいなと思い至りました。 撮って出し…

M106周辺の星野写真

「星野写真」という言葉を聞かなくなった気がします。 星野という言葉の意味も(読み方すら*1)実は判然としないのですが、それが文字通り「恒星の野原」といった意味合いであるとしたら、おそらく天体写真がデジタル中心になってから、淡い星雲や分子雲が注…

SeagullとThor's Helmet星雲@はやま湖

前置き 曇ることを覚悟して撮影に行かないと,良いシーイングには恵まれません。というのは大気の状態が安定しているときは,雲も発生しやすいことが多いからです。反対に冬場の安定した晴れ間では,たいてい星はパタパタと瞬いています。 大気の状態が悪け…

Mamiya-EOSマウントアダプタに問題

すっかり気に入ってしまった,MamiyaのApo-Sekorレンズ。現在は Apo-Sekor 250mm F4.5 Apo-Sekor 500mm F6 の2台で撮影しています。ところがここにきて中〜大くらいの問題が発覚しました。冬場にはいって,なぜか250mmレンズの無限遠にピントが出たり出なか…

しし座銀河団

先日、5日の撮影では、ガイドなどもうまく行っていて余裕があったので、スカイメモR+旧Sigma 70mm Macroの組み合わせで、いろいろ撮影して遊んでました。夜半過ぎに高く登って来たしし座周辺を撮影して、写り込んだ銀河の名前を書き込んで見ました。こんな…

Mamaya Apo-sekor 500mmのファーストライト

「来年のお正月は新月が重なっていますから、一度撮影にまいりませう」 年末から天文部OBのアベくんとの約束があって、5日の夜に神割崎に撮影に行って来ました。顧問の私は、昨年末にボーナスで追加購入していたMamiyaのApo-sekor 500mmのファーストライト、…

2018年の撮り納めはバラ星雲

年末には寒波が訪れて、東北地方も随分と冷え込みました。そんな時期に「星の撮影に行ってまいります」なんて言うと、妻にも「は?まじすか?」みたいな顔をされます。でも冬の撮影が寒いなんてことは初めからわかりきったことです。 12月30日の夕刻。空…

脱・マンネリ構図

カメラレンズを使った撮影では、鏡筒バンドではなしに三脚座をつかって,赤道儀にカメラを取り付けます。そうすると自然に、画像の短軸が北側になるわけです。天体写真には「北が上」というの暗黙ルールがあるので、写真がいつも縦構図になってしまいます。…

9日夜のウィルタネン彗星

メシエ天体などの撮影とくらべて彗星が面白いのは、「ひょっとしたら今夜・・・」という期待があるから。日曜の夜、明日は朝から学生実験があるというのに撮影に行ってしまいました・・・。 残念ながらウィルタネン彗星の今回の姿は、いくら強調しても尾の無…

冬シーズンのスタート

中間試験明けの遠征 12月1日、土曜日。冬型の気圧配置で日中は暴風が吹き荒れました。学生たちはちょうど後期日程の中間試験明けの休日。「観測に行きたいですー」と言っていたので、南三陸町の神割崎まで出かけて来ました。 16時半に学校に集合、荷物を積み…

Comet 46P/Wirtanen,確かに淡い尾が長いです

追記(2018/12/3): 捨てていたコマを追加して,再処理しました。今度は,尾があるのがはっきりわかると思います: 2018年12月1日、21時頃、宮城県南三陸町神割崎Camera: Canon EOS 6D (HKIR),Lens: Mamiya Apo-sekor 250mm F4.5露光データ:ISO3200, 150se…

ウィルタネン彗星の長い尾??

1日の夜、宮城県の神割崎で撮影していたウィルタネン彗星です。同行していた、Yさんと「尾はほとんど無いですね。ちょっと面白くないですね。」なんて話していました。今晩画像処理をしていたら、薄っすらと長い尾があるような気が? 極限まで強調していま…

NJP赤道儀:赤緯軸のベルトドライブ改造(DIY)

前置き この試みは、いま(2018/11/27)のところ失敗していますので、興味のない方はお読み飛ばしください 赤緯方向のガイドが安定しない理由 われわれのNJP赤道儀は、PD5-XYコントローラとギアモーターで駆動されている未改造のオリジナル品です。その2軸…

天文年鑑

11月21日は天文年鑑の発売日でした。 書店で来年の年鑑を購入し、「年の瀬であるよなあ」と感ずるのが正しい天文部の部員というものです。 天文年鑑 2019年版 作者: 天文年鑑編集委員会 出版社/メーカー: 誠文堂新光社 発売日: 2018/11/21 メディア: 単行本 …

新機材でM74を撮影

DSOを撮りたい 天体写真のブログやFaceBookなどを拝見していると、135mm〜400mmくらいの焦点距離での撮影の方が、多数派になるのかなと感じます。たとえば満月の撮影なら写野に対する月の大きさが、国旗の日の丸よりもひとまわり小さく映るかなという、その…

プレアデス星団、2度目の撮影

顧問です。 10日土曜の夜、天気も悪くなさそうだし、2週連続で撮影に行っちゃおうかななんて、皿洗いや庭掃除など、例のヘコヘコ運動をしていたら長男が熱を出してしまって、自宅に待機しておりました。 深夜になって子供たちも寝静まったあと、同日はやま湖…

オリオン座とバーナードループ

小学生のころから何度も望遠鏡で眺めていたオリオン座の周辺。その東側に大規模な円弧状の星雲が広がっていることは,最近知りました。バーナードループと呼ばれているそうです。憧れだったこの領域を,初めて撮影しました。 神割崎にて。夜半過ぎに撮影して…

勾玉星雲の周辺

11月初旬、文化の日の週末と、月が細くなる時期が重なりました。東北地方は安定した秋の晴天に恵まれて観測日和です。この時期は、湖や河川の周辺で霧が発生しやすい頃でもあります。まだ温度が下がりきっていない水面と、寒気の流入で急に冷えた空気の温度…

秋の新機材まつり

潤沢なる年 年間5万円ほどの部費で細々と運営されている本校の天文部。2018年度はしかし、例年に無く予算が潤沢でした。 まずプラネタリウム班では、彼らのプロジェクトが「西松建設」という近隣企業からの助成金事業に採択されて、目下、数十万円をかけて本…